不動産 土地売却

古家付きで土地は売却できるの?【メリット・デメリットも解説】

2020年4月25日

悩んでいる人
古家付きで土地は売れるの?

それとも取り壊して売った方が良いの?

古家付きで土地を売るコツはあるの?

 

そんな疑問に答えます。

 

この記事を読むと分かる事

  • どんな場合に古家付き土地で売るのか分かります
  • 古家付き土地で売るメリット・デメリットが分かります
  • 古家付き土地で売る時の注意点が分かります
  • 古家付き土地で売る時のコツが分かります

 

モトキさん
この記事を書いている宅建士のモトキは、不動産会社を経営者、店舗責任者として10年ほど運営していました。このメディアでは、その知識と経験に基づく有益な情報を発信しています。

 

古家付き土地って何?

建物が建っているのに、土地として販売している物件って結構あります。不動産の広告などで良く見かける「古家付き土地」または「土地(上物あり)」です。

新人さん
どういう物件が「古家付き土地」になるんですか?
実は特に決まりがある訳ではないんだよ。
モトキさん

 

では、どんな場合に「古家付き土地」として販売するのでしょうか?

 

一般的には、建物に経済的な価値がないとか、そのままの状態では住めないような場合に、建物が立っているけれども「土地として売りたい」という事で「古家付き土地」として売却活動をします。

 

ココがポイント

「古家付き土地」は、どういう売り方をするか、という「売り方」の問題で「古家付き」となっているのです。

 

どんな理由で古家付き土地で売るの?

では具体的に、どんな理由で「古家付き土地」として売るのでしょうか?

いろいろなケースが考えられますが、よくある理由は以下です。

 

  • 建物を解体する費用がない
  • 建物に住んでいるので解体できない
  • 建物が古いが買主が使う可能性もある
  • 建物に関しては一切責任を負いたくない
  • 建物を解体する費用を事前に出したくない
  • 建物付きで売り出して売れなければ解体する予定

 

このような理由で「古家付き土地」として、販売活動をするケースが多いです。

 

 

古家付き土地で売るメリット

 

モトキさん
もし「古家付き土地」で売るなら、メリットとデメリットをきちんと把握しておく必要があります。

 

まず、「古家付き」で土地で売るメリットは以下です。

 

  • 解体費用を払わなくて良い
  • 税金を安く抑える事ができる
  • 買手が建て替え後のイメージを掴みやすい
  • 土地を探している人にアピールできる

 

それでは、一つずつ解説していきます。

 

解体費用を払わなくて良い

更地にして売る場合には、自分で解体費用を支払って建物を取り壊す必要があります。古家付き土地で売る場合には、その必要がありません。

古家が建っているままの状態で売りに出す事ができます。

 

ココに注意

通常、ゴミや家具などの処分は、建物解体の費用に含まれません。建物解体とは別に、産業廃棄物処理業者に引き取ってもらう必要があり、費用がかかります。買主が建物を解体する予定でも、ゴミや家財については、売主が責任を持って処分する必要があります。

 

税金を安く抑える事ができる

建物を取り壊さないでおく事で、税金を安く抑えられる場合があります。それも古家付きで土地で売るメリットの一つです。

安く抑えられる税金は以下です。

 

固定資産税

土地の固定資産税は、建物が建っていると軽減され更地だと高くなります。それで、建物を取り壊すと土地の固定資産税が3から4倍程度上がります。建物を取り壊せば、建物分の固定資産税は掛からなくなりますが、それでもトータルの固定資産税は上がる場合がほとんどです。

 

さらに詳しく

固定資産税は、毎年1月1日時点の現況で課税されます。それで、建物を取り壊すとしても、タイミングを考えて、1月1日の時点で建物が建っているようにした方が多少税金が安くなります。

 

3,000万円の特別控除

マイホームを売った場合、譲渡所得から最大で3,000万円を控除する事ができます。

この3,000万円控除は、マイホームだった建物を解体した後でも適用する事ができますが、建物解体後一年を過ぎると使えなくなります。

控除を適用するには、建物解体後、1年以内に売る事が必要で、建物を解体しなくても、住まなくなってから3年後の年末までに売る必要があります。

土地を売却した場合の税金については、こちらの記事で詳しく解説しています。

 

買手が建て替え後のイメージを掴みやすい

建物が建っている為、買手としては、日当たりや2階からの眺望、建物が立っている状態での庭の広さなどを、実際に目で見て確認する事ができます。

不動産会社の営業マンのスキルも必要ですが、古家があると、買手に建て替え後のイメージを掴んでもらいやすくなります。

 

土地を探している人にアピールできる

同じ物件でも、戸建として売り出すと戸建を探している人が集まり、土地で売り出すと土地で探している人が集まりやすくなります。

なぜかというと、購入希望者は、そして意外と不動産会社の営業マンも、土地と戸建の情報を分けて考えているからです。

 

土地を探している人は、「売り土地」で情報を検索します。土地を探している人に物件をアピールするには、例え建物が建っていたとしても、売り土地のカテゴリーで売り出した方が良いのです。

 

ココがポイント

家が建っているからと言って、中古戸建として売らなければいけないわけではありません。

 

古家付き土地で売るデメリット

 

モトキさん
「古家付き」で土地を売るデメリットもあります。

 

  • 価格交渉が入る可能性が高い
  • 建物の状態によってはイメージが悪くなる
  • 建物の管理をする必要がある
  • 売却に時間がかかる場合がある

 

それでは、一つずつ見ていきましょう。

 

価格交渉が入る可能性が高い

古家付き土地で売りに出すと、建物解体費用分の値引き交渉が入るケースが多いです。

 

建物の状態によってはイメージが悪くなる

古家の状態によっては、土地自体に悪いイメージを与えてしまう可能性もあります。建物が壊れかけていたり、庭の草木が手入れされておらず鬱蒼としている状態だと、物件自体に必要以上に悪い印象を与えてしまう可能性があります。

 

ココがポイント

建物の状態によっては、取り壊して更地にしてから販売した方が早く売れる場合があります。

 

建物の管理をする必要がある

すでに空き家になっているとしても、建物の管理は続ける必要があります。使っていない家に手間と費用がかかると不経済です。

 

台風などがあると、瓦が飛んで隣家に被害を与えてしまう可能性がありますし、地震で塀などが崩れて通行人が怪我してしまうような事も避けなければなりません。また、不審火などにも気を付ける必要があります。

 

売却に時間がかかる場合がある

更地で売るのと比べて、古家付き売り土地で売る方が、売却期間が長引く傾向があります。

更地の場合、土地を買ってすぐに注文住宅を建てたい、というような人が買いやすくなります。買主は、建物の解体費用などを考えなくても良いので、シンプルに資金計画を立てる事ができます。

 

古家付き土地の場合は、建物解体費用を資金計画に盛り込む必要があります。また、事前に建物を建てるための地盤調査などをする事ができないため、後になって地盤改良工事が必要である事がわかるケースもあります。このような余分の費用や、不確定な要素を嫌がる買主は多いです。

 

古家付き土地で売る注意点

古家付きで土地を売るときには、以下の点を気をつけておきましょう。

 

  • 古家の取り壊しは誰がするのか?
  • 古家以外の物の取り扱いはどうするのか?

 

古家の取り壊しは誰がするのか?

古家付き土地の売買では、古家の取り壊しは誰の責任で行うのかが問題になります。

 

売主が土地の引き渡しまでに取り壊す場合

売買の対象は、土地のみになります。とはいえ、売買契約時点で、土地の上に建物が乗っているので、その事をきちんと契約書に明記している必要があります。

 

ココがポイント

「土地の引き渡しまでに、土地上の建物の取り壊しと滅失登記を売主の負担と責任において行う事」というような文言を契約書の特約条項などに明記しておきましょう。

 

買主が引き渡し後に取り壊しする場合

売買の対象は、土地と建物の両方になります。売買契約書は普通の土地建物と同じになります。ただし、契約書の特約条項に、建物の取り扱いについてきちんと明記しておくようにしましょう。

 

特約には、「建物に関しては、買主は居住目的ではなく、取り壊す目的で購入する事、建物に関する売主の責任は一切ない事」等をはっきりと明記しておく必要があります。

 

さらに詳しく

建物の登記を買主に移転させるかどうかは、買主の状況と判断になります。買主が引き渡し後すぐに取り壊しをするのであれば、わざわざ名義移転をせずにそのまま滅失登記をする場合もあります。さらに、古家の登記の取り扱いについては、買主が住宅ローンを利用する銀行の意向も関係してきます。

 

古家以外の物の取り扱いはどうするのか?

古家付き土地の売買でも、何も考えずにそのまま引き渡せば良いというわけではりません。特に庭木や庭石、また室内の家具やゴミなどについて、買主との間に認識の違いがあると後々トラブルになる可能性があります。

 

事前に、庭木や庭石もそのままの状態で引き渡すのか、売主が撤去するのか、書面にはっきりと明記しておくようにしましょう。

室内の家具やゴミ、据え置き型の倉庫などの「動産」は、不動産売買に含まれていません。原則的として、売主が責任を持ってそれらの「動産」を処分する必要があります

 

モトキさん
ゴミや家具などは、産業廃棄物処理業者にまとめて引き取りを依頼する事もできますが、行政のゴミ収集やリサイクルショップなどを利用して少しずつ処分していけば、手間はかかりますが、費用は抑えられますよ。

ココに注意

庭木や庭石の撤去は、建物の解体とは別に費用がかかります。買主が深く考えずにそのままの状態で引き渡しを受けた後、いざ撤去しようとしたら予想外に費用がかかってしまい、後で売主に文句を言ってくるというケースがあります。

「どうせ全部取り壊すんだからそのままで良いでしょ」とは考えずに、きちんとした取り決めをしておきトラブルを防ぐようにしましょう。

 

古家付き土地で売るコツ

「古家付き土地」として売りに出す理由はいろいろとありますが、メリット・デメリットを踏まえた上で、上手に販売活動をしたいものです。

「古家付き土地」を売るコツは以下です。

 

  • 価格設定を工夫する事
  • 使えそうな建物なら戸建でも広告を出す
  • 更地にする事も検討する
  • できる営業に売却を依頼する

 

それでは、一つずつ見ていきましょう。

 

価格設定を工夫する事

デメリットのところでも書きましたが、古家付き土地の場合、大抵建物解体費用が問題になります。

買主から建物解体費用分の値引き交渉が入る事がよくあるので、それを見越した価格設定をしておく事をお勧めします。

建物解体費用を差し引くと、ちょうど更地の相場価格になるぐらいの価格設定にしましょう。

 

そのためには、事前に解体業者の見積もりをとっておくと良いです。自分で業者を探して見積もりをとっても良いですし、仲介会社経由で見積もりを依頼しても良いでしょう。

 

ココがポイント

販売価格を決める時は、必ず信頼のおける不動産会社のアドバイスを聞いてから決定して下さい。最初から値引きができない最低価格で売り出すよりも、少し余裕を持った価格設定にしましょう。

価格の交渉は、売主が決めた売り出し価格をベースに始まります。つまり交渉のスタート地点を決められるのは、売主だという事を覚えておきましょう。

 

使えそうな建物なら戸建でも広告を出す

建物が木造で築25年以上経っているなら、経済的な価値はほぼ0になってしまっています。建物の状態や作りにもよりますが、基本的には建物に価値をつけて売却するのは難しくなります。

とはいえ、築年数は経っていても、まだまだ十分使えそうな建物の場合には、リフォームをして住みたいというニーズが少なからずあります。そのような買主からすれば、土地の値段だけで建物も買えるのはとてもお得です。

土地として買う人には解体費用がかかるだけの古家が、中古戸建として買う人にはお買い得な家になるのです。

それで、そのような買主にもアピールするために、「古家付き土地」としてだけでなく、「中古戸建」としても広告をしましょう。

 

今は、インターネットを利用して物件を探す人がほとんどです。インターネットで物件を検索する時には、まず物件の種類を選択する事がほとんどです。インターネット上では、土地と戸建の情報は分かれて掲載されています。

それで、土地と建物の両方の種類で売り情報を広告に載せる事ができれば、アピールできる買主の数も増え、早期売却に繋がります。

 

更地にする事も検討する

「古家付き土地」で販売していてもなかなか成約しない場合には、その原因を分析する事が必要です。

古家が、廃屋というような雰囲気を出していたり、庭や通路に草が繁茂していて暗い雰囲気だったりする場合、更地にしてしまった方が早く売れるでしょう。

物件を買う人は、意外と第一印象に引っ張られるものです。最初のイメージが悪いとそれで候補から外れてしまう事が良くあります。

古家が、その買い手のイメージを邪魔している場合、更地にしてしまうというのも選択肢の一つです。

 

ココがポイント

一般の人は、物件のスペックのみで購入の判断をする事はなかなかできません。買主が実際に自分の目で見た時に、「これを買いたい!」「ここに住みたい!」と思ってもらえるかどうかが大切です。

 

できる営業に売却を依頼する

古家付き土地を上手に売れるかは、営業のスキルにもかかています。記事の冒頭でも書きましたが、結局のところ「古家付き売り土地」とは、売り方の問題だからです。

買手にどうアピールするか、物件をどうやって見せるかという事を考えたときに「中古戸建」ではなく「古家付き売り土地」という選択肢になるのです。

 

スキルの低い営業マンは古家付き土地を売れない

スキルの低い営業だと、土地を買いたいお客さんに「古家付き土地」を紹介するのを難しく感じます。

 

モトキさん
実際、私も入社3年目ぐらいの若い営業マンから、土地を探しているお客さんに「古家付き土地」をどうやって成約までもっていったら良いのかわからない、というような相談を受けた事があります。

土地を探している一般のお客さんが、古家付き土地を見てもあまり盛り上がらないケースが多いのは事実です。なぜなら、建物を取り壊して、そこに自分たちの家を建てると言う事をはっきりイメージできないからです。今見ているその古家のイメージに引っ張られてしまうのです。

一般のお客さんにとっては、更地の方がシンプルに新しく建てる家の事だけを考えれば良いのでわかりやすいですし、仲介会社の営業マンにとってもその方が楽に感じるのでしょう。

 

できる営業を探そう

できる営業の場合、更地と古家付き売り土地どちらが売りやすいかと聞かれたら、それほど変わらないと答えるはずです。

できる営業なら、お客さんが、建て替え後の家と、そこでの生活をイメージできるようにサポートする事ができます。建て替えた後の新しい家のイメージを描くのに、今建っている古家を使う事さえできるでしょう。

 

できる営業を探す簡単な方法とは?

できる営業を探す簡単な方法は、複数の不動産会社に査定依頼をして、複数の営業と実際に会ってみる事です。でも、わざわざ複数の不動産会社に出向いて行く必要はありません。

一括査定サイトを使えば、手間なくまとめて優良な不動産会社の営業に査定依頼をする事ができます。非常に便利なので是非利用してみましょう。

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ココがポイント

できる営業マンを探して売却活動を依頼する事は、早期売却のためにとても重要です。

 

まとめ

  • 古家付きで土地を得るのはメリットとデメリットがある
  • 古家付きで土地を売ると誰が建物解体をするのかが問題
  • 古家以外の物の取り扱いをきちんと決めておく
  • 古家付き売り土地は価格設定と広告活動を工夫する
  • 古家付き売り土地の販売はできる営業マンに依頼する事

-不動産, 土地売却

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