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マンションの売却にベストなタイミングとは?【2020年最新版】

悩んでいる人

マンションは今が売り時なの?

マンションを売るのにベストなタイミングはいつ?

 

こんな疑問に答えます。

 

この記事を読むと分かる事

  • マンションを売るのにベストなタイミングが分かります
  • 今があなたのマンションを売るのに良いタイミングかどうか分かります
  • マンションを売り出すタイミングの決め方が分かります

 

マンションを売却する時には、当然ですが、できるだけ高く、早く売りたいですよね。マンションの売却にベストなタイミングはいつなのでしょうか?

 

注意ポイント

この記事では、居住用タイプ(実需向け)のマンションについて解説しています。賃貸に貸し出す投資用マンションには、直接当てはまらない内容が多いです。

 

モトキさん
この記事を書いている私モトキは、不動産会社を10年ほど、経営者兼店舗責任者として運営していました。その知識と経験に基づいて暮らしと不動産に役立つ情報を発信しています。

 

マンションを売るのに良いタイミングはいつ?

 

モトキさん
結論を先に言うとこうなります。

 

  • 売るベストなタイミングはマンションによって異るので、○○年○月までが売り時とかはないです。
  • 時期を選べるのであれば、ある程度売り出すのに良いタイミングはあります。
  • 最終的には、売却の理由によって売り出すタイミングは決めましょう。
  • コロナショック後の今は、少し様子見をした方が良いです。

 

モトキさん
理由を詳しく解説していきます。

 

今が売り時!は不動産屋のポジショントーク

不動産屋さんは、「今がマンションの売り時!!理由はこれとこれ!〇〇年までに売れ!」と大体いつも言っています。

一方で、「今がマンションの買い時!!〇〇までに買えばこんなにお得!!」とこれもまた常に言っていますよね。

 

売る方にも買う方にも良いタイミングがあれば、みんなハッピーで最高ですが、売る人にとって高く売れる時期なら買う人にとっては損するという事ですよね。なので、不動産業界のポジショントークはちょっと信用ならないです。

 

居住用のマンションは、投資用の不動産とは違って、購入する人の目的が金儲けではありません。相場が上がった、下がった、儲かった、損したという事が一番重要な事項ではありません。

もちろん、誰もが少しでも安く、お得な物件を買いたいと思っていますが、最終的には、もっと別の理由で購入の意思決定をします。

それで、居住用のマンションの場合、売るのにベストなタイミングを知るには、不動産相場の上下のようなマクロな事よりも、そのマンションの特有のミクロな事に注目するのが正解です。

 

ココがポイント

マンションを売るのにベストなタイミングは、そのマンションによって異なります。

 

モトキさん
ここから、マンションが売りやすくなるいくつかのタイミングを解説していきます。

ご自分のマンションが当てはまるかどうか考えながら読んで頂ければ嬉しいです。

 

マンションを売るタイミング【時期】

  • マンションが一番売れるのは毎年1月から3月
  • 売り出すタイミングは11月から12月頃

 

マンションが一番売れるのは毎年1月から3月

1年の中で、不動産が一番動く時期は、例年1月から3月です。賃貸物件の場合、この動きは顕著ですが、中古マンションの売買に関しても、統計上この時期が一番成約件数が多くなります。

 

モトキさん
なぜ1月から3月にマンションが多く売れるのかというと、単純に4月には新居に引っ越したいという購入希望者が多いからです。

 

これは、一般的によく言われている事ですが、学校の新学期が始まるのは4月ですし、就職、転勤、転職なども4月を境に行われる事が多い為、この時期に新居への引っ越しを目指して家探しをする人が増えるのです。

1月から3月は購入希望者の絶対数が増え、かつ期限を切って探している人が多いので、早期に成約しやすくなります。

 

マンションを売り出すタイミングは11月から12月中

4月には新居に移りたいという購入客にマンションを売ると考えて、売り出すタイミングを逆算してみましょう。

 

4月入居希望の買主にマンションを売るには、3月中に引き渡しを済ませておく必要があります。もし、引き渡し後にリフォームが必要であれば、3月上旬には引き渡しが必要です。リフォームの期間は、内容にもよりますが、大体2から3週間はかかります。

契約から決済までは、通常1ヶ月ほど要するので、3月上旬までに引き渡しをするには、2月上旬には契約を締結する必要があります。

マンションの販売期間の平均は約3ヶ月です。それで、2月上旬に契約を締結する為には、11月中に売りに出すと余裕を持った販売活動ができるという事になります。

 

ココがポイント

実際には、上記の日数はもっと短縮できる可能性があります。それで11月から12月中に売りに出すのがベストタイミングと言えるでしょう。

 

マンションを売るタイミング【築年数】

  • 築25年まで毎年価格が下がる
  • 首都圏では築20年以下が人気
  • 築10年から15年以内が売るにはベストタイミング

 

モトキさん
マンションの築年数から見た、売るのに良いタイミングを解説します。

 

築25年までは毎年価格が下がる

マンションの価格は、築25年を経過するまで、毎年緩やかに下がっていきます。築25年を過ぎるとそこからはほとんど大きな価格の変化はありません。

マンション価格の下落という観点から考えると、築25年以内であれば毎年価格が下がっていくので、特に何年以内が良いというものでもありません。

 

首都圏では築20年以下が人気

公益財団法人東日本不動産流通機構の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2019年)」のデータによると、首都圏では、築20年以下のマンションは、成約数の割りに、新たに売りに出る物件が少なく、需要が高いという結果が出ています。築20年以下であれば、問題なく売れるという事です。

参照:公益社団法人東日本不動産流通機構

 

築10年から15年以内が売り手にとってベストタイミング

築年数が経過すると、設備関係が老朽化して故障が発生するようになります。設備の交換が必要になると、かなりの費用が発生してしまいます。交換せずにそのまま住めたとしても、何かの不具合があれば、売却する際に値引き交渉の材料になってしまいます。

そうなる前に売却できれば、売り手にとっては好都合ですよね。

逆に、買手としては、買ってすぐ大規模なリフォームをする必要がなく、そのままでも設備や内装、外観などそこまで古さを感じさせないマンションが良いですよね。

 

モトキさん
そんなマンションの築年数は、大体築10年から15年くらいまでではないでしょうか?

 

もちろん、世の中には一つとして同じ物件はありませんので、単純に築年数だけでは売るのにベストなタイミングは判断できませんが、物件価格の下落、住んでいる間の維持費、買い手の印象などを考えると、築10年から15年以内で売るのが、売主にとってベストなタイミングと言えるのではないでしょうか。

 

ココがポイント

築10年から15年ぐらいが一番売りやすいマンションと言えます。

 

マンションを売るタイミング【不動産相場】

  • 2010年以降は全国的に不動産相場が上昇している
  • 居住用マンションの売買では、不動産相場を意識しすぎなくても良い
  • 2020年後半からはコロナの影響がどう出るか注意が必要

 

2010年以降は全国的に不動産相場が上昇している

国土交通省が発表している「不動産価格指数」によると、マンションの価格は2010年以降、緩やかながら上昇しています。

参照:国土交通省

 

直近の2019年のデータは公益財団法人東日本不動産流通機構が発表しています。

 

参照:首都圏不動産流通市場の動向(2019年)公益財団法人東日本不動産流通機構

■中古マンション
・ 成約件数は2年ぶりに前年を上回って38,000件台となり、過去最高を更新
・ 成約物件㎡単価は7年連続で上昇、7年で40.0%上昇
・ 成約物件価格も7年連続で上昇し、3,400万円台
・ 新規登録件数は前年を下回ったが、2年連続で20万件を超え高水準
・ 新規登録物件㎡単価・価格ともに6年連続で上昇

 

モトキさん
これは関東地方のマンション相場ですが、その他の地域でも若干の上下はあるものの概ね上昇相場です。

 

居住用マンションの売買では、不動産相場を意識しすぎなくても良い

不動産の相場は2010年以来、緩やかですが上昇しています。とは言え実需向けの居住用マンションの場合、投資目的で取引されるわけではないので、株の取引のように、相場に合わせて激しく値が動くものでもありません。

5年から10年のスパンで見て価格が上がっている、下がっているという事であり、あまり相場を意識して売買する必要性はありません。

 

モトキさん
株などと違って「今日とか今月売っておいてよかった」みたいな事はほとんどありません。

 

2020年後半からはコロナの影響がどう出るか注意が必要

とは言え、リーマンショック後の2009年と、首都圏では、東日本大震災後の2011年から2012年にかけては大幅に不動産価格が下落しました。

 

参照:一般財団法人日本不動産研究所【不動産件住宅価格指数】

 

このように大きな出来事があると、不動産の価格は全体として下がります。

この全体の相場の下落が、個々の取引に何%影響を与えるのかは、はっきり言って分かりません。個人間の取引は、全体の不動産相場とは別の要因にも価格が影響されるからです。

 

モトキさん
それでも、これほど大きな出来事があると、少なからず個人間の取引にも影響が出てきます。

 

例えば、マンション購入に動いている買主の絶対数が減ってきます。景気の悪化から給料が下がったり、リストラになる可能性を考えて、マンションを買おうという気持ちにならなくなります。買手が少なければ、需要と供給のバランスでマンションの価格は下がっていきます。

さらに、新築マンションなどを販売する業者も売り抜ける為、在庫の価格をギリギリまで下げて販売するようになります。新築の価格が下がれば、おのずと近くで売っている中古のマンションの価格も下げなければ売れなくなってしまいます。

 

ココがポイント

現在の新型コロナウィルスが、経済に与える影響は未知数ですが、リーマンショック、東日本大震災級、またはそれ以上になる可能性もあります。それで2020年後半からの不動産市場の動向には注意をしていた方が良いでしょう。

 

マンションを売るタイミング【地域や物件の状況】

  • ライバル物件と売り出すタイミングをずらす
  • 大規模修繕後は売り出すのに良いタイミング

 

モトキさん
ここまで解説してきたように、居住用のマンションは、全体の不動産相場よりも、そのマンション個別の状況が与える影響の方が大きいです。

 

ライバル物件と売り出すタイミングをずらす

近隣にライバルとなる物件が割安で出ていたり、同じマンション内に条件の良いライバルとなる物件があったりすると、販売活動や価格に少なからず影響があります。特に同じマンション内でたくさん売り物件が出ていると価格競争になりやすいです。

 

モトキさん
もし、売りに出すタイミングをずらせるなら少しずらしてライバルが減ってから売りに出す事を検討しましょう。

 

また、近隣で手頃な新築マンションが売りに出される予定がある場合には、できるなら売り出すタイミングをずらした方が良いです。
特に売るのが築浅の中古マンションの場合、新築マンションとあまり価格差が出にくいため、どうしても比べられて新築を買われてしまうので、販売期間が長引く可能性があります。

 

さらに詳しく

逆に、しばらく売り物件が出ていない地域やマンションは、売り物件が出るのを待っている買主がいる可能性が高く、売りに出すタイミングとしては非常に良いです。

 

大規模修繕後はマンションを売り出すのに良いタイミング

大規模修繕工事の計画がある場合は、終わってから売り出した方が良いです。大規模修繕後に売り出すと、買主に与える印象が格段によくなります。

大規模修繕中に売り出しても、養生などがされていて物件の雰囲気が分かりにくいので、購入希望者を案内しても、「修繕工事が終わったらまた見せてください」となる事が多いです。

 

ココがおすすめ

もし大規模修繕の予定があるのであれば、終わってから売りに出すようにしましょう。

 

マンションを売るタイミング【税金や経済政策】

税金や経済政策もマンションを売るタイミングを見るための一つの指標となります。

  • 所有期間5年以内の売却は税金が高額
  • 買主に税金の優遇などが充実している時は売るタイミング

 

所有期間5年以内の売却は税金が高額

マンションを売ってプラスが出た場合、その部分に所得税と住民税がかかります。その税金は、マンションの所有期間によって税率が変わります。

所有期間5年以内は税率が高いので、売ってプラスが出そうな場合は、5年を超えてから売った方が、多少売却価格が下がっても、結果としてはお得かもしれません。

 

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買主に税金の優遇などが充実している時は売るタイミング

住宅を購入する人に、様々な税金の優遇措置がされていたり、補助金などの制度がある時があります。国が不動産売買を後押ししている時です。また、そのような時は住宅ローンの金利も安くなります。

そうすると購入希望者の購買意欲が高まりやすく、自ずとマンションも高く売れやすくなると言えます。

 

住宅ローン控除

住宅ローン控除は住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、ローン残額の一定の割合に相当する金額が所得税がら差し引かれる(控除)制度です。

住宅ローン控除は、現在、令和3年12月31日までとなっていますので、それまでは買いやすい状況と言えます。

 

さらに詳しく

住宅ローン控除を適用できるマンションは、築25年以内か「耐震基準適合証明書」を取得しているマンションです。

築25年以上経っているマンションの場合は「耐震基準適合証明書」が取得できるかどうか、不動産会社に聞くようにしましょう。取得できれば販売に有利になります。

 

売り出すタイミングは売却の目的に合わせて考える

ここまでで、マンションを売るのに良いタイミングについて解説してきました。

マンションを売りに出すのは、住み替えや転勤など、何らかの事情があっての事ですから、基本的には、売却する事情に合わせて売りに出すタイミングを決めましょう。

そして、その中でどれだけ良い条件で売却できるかを考えるのが良いでしょう。

しかし、マンションを売る理由が資産の処分など、タイミングを選べるのであれば、この記事で解説したマンションを売るのに良いタイミングを見計らって売りに出すようにしましょう。

 

ココに注意

この記事を書いている時点で新型コロナウィルスの影響がどの程度になるかが見えない状況です。

今後景気が悪化すれば不動産の価格が下がりますが、全くマンションが売れなくなるわけではありません。

購入希望者は減りますが、売り物件も減る可能性があります。人気のエリアや、人気の物件は不景気であっても一定数の購入希望者は常にいるので、逆に売りやすい状況が生まれる可能性もゼロではありません。

2020年後半の様子を見つつ売るタイミングを考えましょう。

 

相談する不動産会社選びは重要

どのタイミングで売るに出すにせよ、きちんとしたアドバイスをくれる業者にマンションの売却は依頼するべきです。

失敗しない業者選びや不動産売却の流れについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、よければご覧ください。

 

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まとめ

  • いつまでなら高くるれる!というようなタイミングはない
  • 1月から3月はマンションを売るタイミングとしては良い
  • マンションは築10年から15年くらいが一番売れやすい
  • 近隣の不動産市況を見ながら事情に合わせて売り出すタイミングを決める

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