マンション売却

マンションを売却する際に必要な書類は何?【紛失した場合の対処法もあり】

2020年5月20日

悩んでいる人
マンションを売りたいんですが、揃えなければいけない書類はなんですか?

 

こんな疑問に答えます。

 

この記事を読むと分かる事

  • マンションを売却する際の必要書類が分かります
  • それぞれの書類が必要となるタイミングや理由も分かります
  • 必要書類を紛失してしまった場合の対処方法も分かります

 

マンションを売る時には、いろいろな手続きが必要になりますが、必要となる書類も様々あります。

無ければマンションの売却自体ができない書類もあれば、あった方が良いという程度の書類もあります。

この記事では、マンション売却に関係する必要書類を全て解説します。

事前に必要書類を確認して、スムーズなマンション売却に役立てて頂ければ幸いです。

 

モトキさん
この記事を書いている宅建士のモトキは、不動産会社を店舗責任者兼経営者として10年ほど運営していました。このメディアでは、その知識と経験に基づいて暮らしと不動産に役立つ情報を提供しています。

マンションの売却に必要な書類一覧

種類 内容 必要時 必須
売主関係 印鑑証明 決済
本人確認書類 契約・決済
住民票 決済
マンション関係 購入時売買契約書・重要事項説明書 査定〜確定申告
購入時のパンフレット等 査定〜
マンション管理規約 査定〜
管理組合総会議事録 査定〜
権利・お金関係 権利証(登記識別情報) 契約〜
固定資産税納税通知書 査定〜
固定資産税評価証明書 決済
ローン残高証明書(ローン返済予定表) 査定〜
銀行口座情報 決済

 

マンション売却時に作成する書類一覧

種類 作成時期 作成者
媒介契約書 媒介契約時 不動産仲介会社
不動産売買契約書 売買契約時 不動産仲介会社
重要事項説明書 売買契約時 不動産仲介会社
物件状況報告書 売買契約時 不動産仲介会社
付帯設備表 売買契約時 不動産仲介会社
手数料承諾書 売買契約時 不動産仲介会社
手付金・残代金領収書 売買契約・決済時 不動産仲介会社
登記委任状 決済時 司法書士
決済完了確認書 決済時 不動産仲介会社

 

ココがポイント

マンション売却時に作成するほとんどの書類は不動産会社が作成し、売主が必要事項の記入をし署名押印します。

 

モトキさん
それぞれの書類についてもう少し細かく解説していきます。

 

マンション売却の必要書類【売主関係】

  • 印鑑証明書
  • 本人確認書類
  • 住民票

まず、マンションを売る時に必要になるのは、売主本人に関する書類です。

 

印鑑証明書

印鑑証明書は、決済時に必要になります。

決済日には、司法書士が登記の手続きをし、登記の名義を売主から買主に移転します。司法書士に登記の手続きを委任する際に委任状に署名押印します。登記の委任状には実印の押印が必要ですが、その証明に印鑑証明書が必要になります。

登記申請をすると、法務局の担当職員が、委任状に押印されている印鑑が本当に実印かどうかを印鑑証明と照合して確認します。そうする事によって、売主本人が本当に承諾している事を確認するのです。

 

決済とは?

決済とは、買主が売買残代金を支払い、売主がマンションの名義を買主に引き渡す事です。

 

印鑑証明書の取得方法は?

印鑑証明書の有効期限は3ヶ月です。決済時には有効期限内のものが必要です。印鑑証明書は住民票のある市区町村役場で取得できます。

さらに詳しく

印鑑証明書を取得するには、印鑑登録をしておく必要があります。別の市区町村に引っ越しをすると旧住所での印鑑登録は自動的に抹消されます。印鑑証明書を取る為には、再度新住所で印鑑登録をする必要があります。

もし印鑑登録がまだなら早めに済ましておきましょう。

 

本人確認書類

不動産の取引には本人確認が必要です。本人確認書類の主なものは以下です。

 

顔写真付き(どれか1点)

  • 運転免許証・運転経歴証明書
  • マイナンバーカード
  • パスポート
  • 在留カード・特別永住者証明書

 

顔写真なし(2点必要)

  • 健康保険等の被保険者証
  • 国民年金手帳
  • 共済組合の組合員証・加入者証
  • 母子健康手帳
  • 印鑑証明書
  • 公共料金の領収書など

 

不動産取引で本人確認が必要なのはなぜ?

不動産売買において、売主の本人確認は特に厳重に行う必要があります。なぜなら、売主は不動産売却により大きな権利を失う事になるからです。

さらに、不動産取引の安全を守る為には、売主が真の所有者である事を確認する必要もあります。権利証を持っているだけでは、不動産の真の所有者であるとは限りません。赤の他人が、所有者に成り済まして売買契約を結び、代金を受け取ってしまうという詐欺事件も実際に発生しています。

それで、不動産取引において本人確認は必ず必要で重要なのです。

 

さらに、平成20年から「犯罪による収益移転の防止に関する法律」いわゆる「マネーロンダリング防止法」が施行されました。犯罪者がその収益を不動産売買などを使って隠そうとするのを防ぐための法律です。

不動産会社には、顧客の本人確認と取引記録の作成・保存、そして疑わしい取引を報告する義務が課せられるようになりました。そのような観点からも、不動産取引において本人確認書の提示は必須となっています。

 

住民票

住民票は、決済時に必要となる場合があります。

例えば、登記簿に記載されている住所と、現在の住所が異なっている場合や氏名に変更があった場合など、買主に所有権移転をする前に、正確な内容に変更する必要があります。そのような場合には住民票が必要になります。

 

ココに注意

登記名義の住所・氏名変更が無い場合は、住民票は必要ありません。

 

マンション売却の必要書類【マンション関係】

  • 購入時の売買契約書・重要事項説明書
  • 購入時のパンフレット等
  • マンション管理規約
  • 管理組合総会議事録

 

購入時の売買契約書・重要事項説明書

マンションを購入した際の書類一式です。もし手元にあれば不動産会社が査定をする際に参考として確認する事があります。

売買契約書は、マンション売却後に確定申告が必要な場合、取得費を確認するのに必要になります。手元にある事を確認し、その他の書類と共に大切に保管しましょう。

尚、これらの書類は買主に引き継ぐ必要はありません。そしてマンションを売却した年の翌年の確定申告後は基本的に必要になる事はありません。

 

購入時の売買契約書を紛失している場合は?

購入時の売買契約書がなくても、売却には何も問題はありませんが、確定申告の際に「取得費」がわからないと概算取得費を利用する事になり、結果的に税金が多くなる可能性があります。

詳しくは確定申告についての記事で解説していますのでよろしければご覧ください。

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購入時のパンフレット等

購入時のパンフレットが手元にあれば、査定の時に用意しましょう。不動産会社が間取り図面を作成する時や広告のキャッチコピーを考える際の資料になります。

 

マンション管理規約

管理規約の内容を知らずに、買主がマンションを購入する事はできません。不動産仲介会社は、売買契約時に管理規約の内容を買主にきちんと説明する義務があります。売買契約書・重要事項説明書を作成する為に、管理規約が必要になります。

 

紛失している場合は?

もし、紛失などしてしまい手元に管理規約が無いようであれば、管理会社に連絡をして再発行をしてもらう必要があります。

再発行には時間がかかる場合もありますので、マンションの売却活動が始まる時には手元に用意するようにしておきましょう。

管理規約の原本は、マンションを買主に引き渡す時(決済時)に買主に引き継ぎます。

 

管理組合総会議事録

議事録類も決済時に買主に引き渡す書類になります。また不動産会社が重要事項説明書を作成する際に必要になる事もあります。大規模修繕など管理に関する重要な事柄が記載されている事もあるので大切に保管しておきましょう。

 

マンション売却の必要書類【権利・お金関係】

  • 権利証(登記識別情報通知書)
  • 固定資産税納税通知書
  • 固定資産税評価証明書
  • ローン残高証明(返済予定表)
  • 銀行口座情報

 

権利証(登記識別情報通知書)

権利証は、マンションの所有権登記が完了する事を証明する書類です。「登記済」という赤い印鑑が押してある大切な書類です。

2005年以降に取得したマンションであれば、制度が変更になっているので、従来の「権利証」ではなく「登記識別情報通知書」という用紙です。

この通知書には、「登記識別情報」という12桁の符号が記されています。「登記識別情報」には目隠しシールが貼られた状態で交付されます。この目隠しシールは決して剥がさないようにしましょう。

 

さらに詳しく

登記識別情報通知書」自体ではなく、この12桁の符号が盗まれると権利証が盗まれたのと同じ状態になってしまいます。それで、目隠しシールを貼ったままにしておけば安心という訳です。

 

紛失している場合は?

「権利証」や「登記識別情報」を紛失してしまっている場合には、司法書士が本人確認を行なって登記手続きをします。

決済寸前の土壇場になってから探して見つからない、という事にならないように、マンション売却を始めたらすぐに探しおき、手元に大切に保管しておきましょう。万が一紛失してしまった場合は、早めに売却を担当する不動産会社や司法書士に連絡して、対応を相談しておきましょう。

 

紛失してしまった場合のリスク

「権利書」や「登記識別情報通知書」を紛失してしまったからと言ってすぐに誰かに悪用されてしまうという事でもありません。不動産の売却や、不動産を担保にお金を借りるなどは、「権利書」や「登記識別情報」だけでなく、印鑑証明書や実印、本人確認書類がないとできません。

とはいえ、これらの書類を全て偽造してしまう悪い人もいるので、何れにしてもトラブルを避ける為には「権利証」を大切に保管しておく事は大切であるという事です。もし紛失ではなく、盗難の可能性もあるのであれば、早めに関係機関に連絡して相談するようにしましょう。

 

固定資産税納税通知書

マンションにかかる固定資産税額を確認する為に使います。
固定資産税は毎年1月1 日時点の所有者に対して課税されます。固定資産税納税通知書は毎年4月ごろ役所から所有者宛に送られてきます。

 

固定資産税の精算

マンションを売却した場合には、引き渡し日の前日までを売主、引き渡し日以降、12月31日までの分を買主が負担します。日割計算して、決済日に精算するのが普通です。

 

納税通知書が手元にない場合は?

固定資産税納税通知書が届く前の時期にマンションを売却する場合には、その年の分の固定資産税はまだ分かりませんので、前年分の固定資産税額で精算します。その場合には前年分の納税通知書が必要になります。

納税通知書が紛失してしまっている場合には、役所で「固定資産税公課証明書」を取得すると、そこに固定資産税額が記載されますのでそれで対応します。

取得の費用は、自治体によって若干異なりますが400円前後です。

 

固定資産税評価証明書

固定資産税評価証明書は、登記手続きに使います。市区町村役場で400円前後で取得できます。

売主が自分で取得する必要がある場合もありますが、不動産業者や司法書士が委任状で取得してくれる場合もあります。

 

ローン残高証明書(ローン返済予定表)

マンションに住宅ローンが残っている場合は、残高の証明書が必要です。年末に金融機関から送られてくる場合もありますし、ネットバンキングなどで確認する方法もあります。

何れにしても、現在の残高を確認する必要があります。売却した代金でローンを完済できない場合は、不足分を自己資金で充当しなければマンションを売る事ができません。

ローンの正確な残高は、売却活動を始める段階から確認しておく必要がありますので、手元に書類がなく確認できない場合は、金融機関に連絡をして残高証明を発行してもらいましょう。

 

銀行口座情報

銀行の口座情報は、決済時に必要です。買主から売買代金を振り込みしてもらう必要があるので、正確な口座情報が必要になります。通帳がある場合は決済に持参するようにしましょう。

 

マンション売却時に作成する書類一覧

  • 媒介契約書
  • 不動産売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 物件状況報告書
  • 付帯設備表
  • 手数料承諾書
  • 手付金・残代金領収書
  • 登記委任状
  • 決済完了確認書

 

ここからは、マンション売却に関係するその他の書類について解説します。
ほとんどが、不動産業者や司法書士などが作成する書類になりますので、売主が自ら用意するものではありませんが、どんな書類があるのか事前に確認しておきましょう。

 

媒介契約書

媒介契約書は、不動産会社にマンションの売却活動を依頼する時に、不動産会社と交わす契約書です。

媒介契約には、以下の3種類があります。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

 

それぞれの契約内容の違いと、どれを選ぶと良いのかについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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不動産売買契約書

マンションの売買契約が成立したら、不動産売買契約書に、売主と買主が記名押印します。売主は売買契約書には実印を押印しましょう。
売買契約書には、売買代金に応じた印紙を貼付する必要があります。

 

重要事項説明書

宅地建物取引業法では、不動産会社は購入予定者に対して、購入予定物件の重要な事項を、説明しなければならないと決められています。重要事項の説明は、「宅建士」の資格を持った者が口頭で行い、その内容を重要事項説明書にして記名押印し交付します。

不動産会社に説明義務があるのは、買主に対してですが、売主も内容を把握してた方が良いので、出来るだけ重要事項説明には同席するようにしましょう。

 

物件状況報告書

物件状況報告書は、マンションの状況について、売主が知っている情報を買主に伝えるための書類です。通常、物件状況報告書は売買契約時に買主に交付されます。

物件状況報告書の作成は、不動産業者が行いますが、内容は売主が記入する必要があります。自分が住んでいるマンションでも、以外と意識していなかったり、覚えていない事もあるものです。

それで、物件状況報告書に正確な内容を記入する為には、少し時間が必要な場合もあります。事前に不動産業者から書面をもらって作成するようにしましょう。

 

「物件状況報告書」に記載する主な内容

  • 雨漏りの有無(過去・現在)
  • 給排水管の故障・漏水の有無(過去・現在)
  • その他不具合(過去・現在)
  • 管理費修繕積立金の滞納・変更予定など
  • 大規模修繕の予定
  • 臨時負担金・自治会費
  • 管理組合での討議事項
  • 近隣での建築計画
  • 近隣との申し合わせ事項
  • 火災などの被害(過去・現在)
  • 浸水の被害(過去・現在)
  • 電波障害
  • 振動・騒音・臭気

 

ココに注意

雨漏りや給排水管の故障など現在の状況だけでなく、過去にあった出来事も記載する必要があります。売主は知っている欠陥や不具合については買主に知らせる義務があります。

引き渡し後に不具合などが見つかって、売主が隠していたと判断されてしまうと、損害賠償などを請求される可能性があります。知っている事は出来るだけ詳しく、買主に説明するようにしましょう。

 

付帯設備表

この書類は、引き渡すマンションにどんな設備が付いているか、そしてその設備の故障や不具合の有無を一覧にした書類です。

設備があれば「有」なければ「無」と記載し、設備が「有」の場合は、故障や不具合の有無を記載します。

照明器具、エアコン、カーテンなど、付帯設備表に「無」と記載したものは、マンションの引き渡しまでに売主が責任をもって撤去する必要があります。

 

ココに注意

案内時に室内にあったもので、引き渡し時に撤去するものなどは誤解が生じやすいので、撤去するものと残していくものをきちんと「付帯設備表」に明記して後で買主とトラブルにならないように注意しましょう。

 

「付帯設備表」に記載する主な内容

  • 給湯関係(台所・浴室・洗面)
  • 台所(流台・コンロ・換気扇・食器洗い機・浄水器)
  • 浴室設備(シャワー・追い焚き・足し湯・保温・乾燥機)
  • 洗面設備(洗面台・鏡・シャワー・コンセント・曇り止め)
  • トイレ設備(保温・洗浄・乾燥)
  • 空調関係(エアコン・床暖房・換気扇)
  • 照明器具
  • 収納関係(食器棚・吊戸棚・床下収納・下駄箱)
  • 建具関係(網戸・畳・ふすま・障子)
  • その他(ドアチャイム・物置・カーテンレール・カーテン・物干し・TVアンテナ)

 

手数料承諾書

これは不動産業者によって作るところと作らないところがあると思いますが、大手の不動産会社であれば、ほとんどの会社が作成します。

ほとんどの場合で、仲介手数料は、売買代金に対する%で請求されます。それで、仲介手数料は売買契約が成立した段階で確定します。

手数料承諾書は、その確定した仲介手数料の支払いを承諾した事を証明する為の書類で、売主は、売買契約の際にこの書類に署名押印する必要があります。

 

手付金・残代金領収書

不動産売買契約をすると、売主は買主から手付金を受け取ります。手付金は売買代金の一部を前払いする物で、通常契約の席上で現金で支払われます。残りの売買代金は、決済時に支払いますが、額が大きくなるのと、住宅ローンを利用する場合が多いので、ほとんどの場合銀行振り込みで支払います。

それぞれのお金を受け取った時に、買主に対して領収書を発行する必要があります。領収書はほとんどの場合、不動産会社が用意してくれるので、売主はサインして印鑑を押すだけで大丈夫です。

 

さらに詳しく

決済時の残代金は、振り込み伝票の控えを領収証とする場合もありその場合は領収書の作成は不要です。

 

登記委任状

登記委任状は、司法書士に登記を委任する時に作成します。マンションの決済時に司法書士が委任状を持参するので、署名し実印を押印します。登記委任状には印鑑証明書の添付が必要になります。

ココに注意

印鑑証明書には有効期限がありますので、不動産会社の指示に従って取得するタイミングを決めるようにして下さい。

 

決済完了確認書

決済確認書は、決済が完了した事の証として作成する書類で、不動産仲介会社が作成し、売主、買主が署名押印します。
業者によっては、「取引完了確認書」という名称の場合もあります。

 

まとめ

  • マンション売却に必ず必要な書類はさほど多くない
  • 登記識別情報・印鑑証明・本人確認書類は必ず必要
  • 必須書類を紛失した場合は早めに不動産会社に相談しましょう

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