こんな疑問に答えます。
この記事を読むと分かる事
- リースバックの買取相場が分かります
- リースバックの家賃相場が分かります
- リースバックを出来るだけ良い条件で契約する方法が分かります
不動産のリースバックって?
不動産のリースバックとは、正確には「セール・アンド・リースバック」と言って、家などの不動産を売った後、その不動産をそのまま借りる(リース)取引の事です。
自分が住んでいる自宅であれば、その家をまず業者や不動産投資家に買い取ってもらいます。そしてその売買契約と同時に、自分を借主、買主の業者などを貸主とする賃貸契約を結びます。
そうすると、自分はその家の所有者ではなくなり、賃借人(借りている人)になります。家を売る事にはなるのですが、そのまま借り続けるので引っ越しをする必要はありません。それで、リースバックを使うと傍目には家を売った事が分かりません。
家は一旦手放して他人の物になりますが、あらかじめ約束をしておけば、将来資金の目処がついた時に買い戻す事も可能です。
リースバックとは何かについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、宜しければご覧ください。
リースバックの相場は?
リースバックを利用する前に、リースバックの相場をきちんと知っておきたいですよね。
きっとこんな事が気になっている事と思います。
リースバックの買取価格ってどれくらいになるのかな?
自分の家はどれくらいの価格で買い取ってもらえるのかな?
リースバックの場合の家賃はどれくらいになるのかな?
リースバックの買取価格の相場は?
まず、結論から先に言うと、
リースバックの買取価格の相場は、通常の仲介で売買する場合の相場の60%から80%ぐらいです。
つまり、通常の仲介で売るよりも、ほとんどの場合で売買価格が安くなると言う事です。
ちょっと解説
リースバックの買取相場が市場価格と比べ安くなる理由とは?
理由その1:業者が直接買い取るから
仲介での売買では、家を売る相手は一般の人です。一般の人は普通、自分で住むために家を買いますので、買った後に転売したり貸したりして利益を出そうと思っていません。
そのような一般の消費者に仲介で売るのが、不動産を一番高く売る方法です。
一方、業者が買い取る場合、将来の利益を見込んで買うのでどうしても一般の消費者より安く買う事になります。
簡単に例えると
何か家にある中古品を売る時、「ブックオフ」に持って行って売るのと「メルカリ」で自分で売るのとでは、「メルカリ」で売る方が高く売れますよね。
つまり一般の消費者に直接売る方が、リサイクルショップなどの業者の利益が入らない分、高く売る事ができる訳です。家などの不動産も同じです。
念のため・・
理由その2:利回りを重視した価格設定をするから
リースバックの場合、一般の市場価格よりも、利回りを重視した価格設定をします。
一般の居住用不動産の価格を設定する時には、市場でどれくらいの価格で取引されているかが基準になります。
一方で投資用の不動産の場合、利回りを重視して売買価格を算出します。その不動産を買って賃貸で貸したら、年にどれくらい収益を生むかという発想で値段をつけるということです。
リースバックの買取価格の決め方もこの投資用不動産の価格の決め方と基本的に同じです。そして、利回りを元にした不動産価格は、居住用の不動産の市場価格よりも安くなります。
理由その3:リースバック業者はリスクを背負うから
3つ目に、リースバックを条件に買い取る業者はリスクを負わなければいけないため、その分安く買い取る必要があるという事です。
リースバック業者側のリスクは何かと言いますと、例えば、リースバック終了後に物件を売ろうとしたら、市場価格が大幅に下落してしまっていたり、何か問題が発生して物件が売れなくなるという事などです。
リースバックは数年以上物件を賃貸で貸し出す事になります。将来のことは誰にも訳りませんから、そのような長期間の縛りは不確定な要素といえ、リスクとなります。
ココがポイント
リースバックの買取相場は市場価格の60%から80%
不動産を仲介で売った場合の相場を知る方法は?
リースバックを考えている場合、リースバックの買取相場だけを比べても良いのですが、私は仲介で売った場合の相場も知っておく事べきだと思っています。
仲介の相場も知った上で、リースバックを利用するかどうかを冷静に考えてから決めた方が、後で後悔する事が少ないと思うからです。
仲介で売る場合の相場はどのように調べられるの?
仲介で売る場合の不動産相場は、取引事例を比較する方法によって調べます。「取引事例比較法」と言って不動産会社もこの方法を使って不動産の価格査定をしています。
では、具体的に一般の人がどのように相場を調べる事ができるかを説明します。
相場を知るには過去の取引事例を調べる
不動産の相場は、すごく簡単にいうと、近隣で同じような不動産が売れた過去の事例を集めて、その平均値を出す事によって調べる事ができます。
不動産会社が家の査定をする時にも、ほぼこれと同じ方法を使います。
でも一般の方は、過去の細かな取引情報を持っているわけではないので、正確な相場を算出するのは難しいのですが、以下のサイトを使えば大まかな取引事例を見る事ができます。
自分の家と同じ地域の取引事例を見れば、戸建てであれば土地の坪あたり単価、マンションであればm2あたりの単価などを大まかに知る事ができます。
地域によっては取引事例があまり登録されていないかもしれませんが、もし興味があれば参考までご覧ください。
REINS Market Information レインズマーケットインフォメーション
相場を知るには現在の販売事例を調べる
また、現在近隣で売りに出ている家があれば、その価格を見て自分の家の販売価格を想定する事ができます。
ただ注意して欲しいのは、不動産は1つといえ同じ物が存在しないので、その同じ価格で自分の家も売れるわけではないという事です。
自分の家の相場をもっと簡単に知る方法
自分の家の相場をもっと簡単に知る方法は、不動産一括査定サイトを使う方法です。一括査定サイトに情報を入力すると複数の不動産会社が価格の査定をしてくれます。
ほとんどの一括査定サイトは無料で利用できるため、プロの持っているデータを元にした自分の家の相場を無料で手に入れる事ができます。
まずは、査定サイトに登録して机上での査定依頼をしてみましょう。
不動産一括査定サイトの選び方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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【2020年完全版】失敗しない不動産一括査定サイトの選び方
この記事を読むと分かる事 不動産一括査定サイトを使うメリット・デメリットがわかります 不動産一括査定サイトの使い方のコツがわかるようになります あなたにぴったりの不動産査定サイトが選べるようになります ...
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まず自分の家の市場価格をはっきり理解した上で、リースバックの買取価格を見るようにしましょう。
それから、メリット・デメリットをよく考えた上でリースバックを利用するべきかを検討していただければと思います。
リースバックの家賃の相場は?
リースバックで家を売却したら、次はその家を賃貸で借りる事になります。
では、リースバックの家賃の相場はどれくらいなのでしょうか?
リースバックの家賃相場は、近隣の賃貸物件の家賃相場に合わせて設定される訳ではありません。
リースバック業者は、買取ったその不動産が年間どれくらいの利益(リース料)を生むかを重視します。それで、リースバックの家賃はあくまで、買取金額に対しての利回りで決まります。
業者が期待する年利は、平均して買取価格の10%ほどです。
ですから、リースバックの年間家賃の相場は買取価格の10%ほどです。
ちなみに、リースバックの家賃は周辺の賃貸の家賃相場より数%高くなる事が多いです。
もっと詳しく
物件の築年数や地域などによっても、この利回りは変わります。
例えば、都市部など不動産価値が下がりにくい地域であれば少し利回りを低く設定できますが、地方の不動産であれば不動産価値が下がるリスクをなどを考慮して利回りを高めに設定する事が多いです。
利回りから家賃を計算する方法
では、想定する利回りを10%として実際に家賃がいくらになるかを計算してみましょう。
リースバックの家賃計算例
例:2,000万円で家を売却した場合の想定家賃は?
以下の式で計算します。
買取価格×利回り(年率)÷12ヶ月=家賃
2,000万円×10%÷12=約166,000円
家賃は16万6千円程になります。
ココがポイント
リースバックの家賃相場は買取価格の年利10%
出来るだけ良い条件でリースバックをするには?
出来るだけ高く買い取ってもらい、出来るだけ安い賃料で住めるのがリースバックを利用する人にとっては理想ですよね。
とはいえ、ここまで説明してきたように、リースバックの買取相場や賃料の相場は一定の理屈があって決まっています。
ですから、相場よりも極端に良い条件で契約するというのは、正直なところ難しいです。
でも、利回りや家賃の設定に関しては各業者で考え方が微妙に違います。消費税のようにどこに頼んでも一律10%という訳ではありません。
ですから、より良い条件の業者を探すことは可能です。
リースバックは通常、数年にわたる長い契約になります。ほんの数%、数千円違うだけでも長い目で見れば大きな差になってきます。少しでも良い条件で契約できる業者を探すようにしましょう。
複数の業者の見積もりを取って比べるのがポイント
良い条件でリースバックを利用したいのであれば、複数の業者に見積もりをとって買取価格、賃料を比べる事です。
そして、出来るだけ高い買取金額、出来るだけ低い利回りで賃料を設定してくれる業者を探しましょう。
ただし、リースバックは業者と数年にわたる長い付き合いになるので、ただ単に価格だけで決めるのも少し考えた方が良いです。
どんなに良い条件で契約できたとしても、すぐに倒産していなくなってしまうような業者だと、何の意味もありませんよね。それできちんとした経営基盤があって信頼できる業者であることもリースバックを選ぶ上で大切です。
複数の業者の見積もりを取って条件面や信頼度などよく見極めるようにしましょう。
ココがポイント
簡単に複数の業者の見積もりが取れる便利なサービス
複数のリースバック業者の見積もりを取るのに非常に便利なサービスがあります。
「家まもルーノ」は業界初のリースバック専門のコンシュルジュサービスで、自分でいくつもの業者に問い合わせをしないでも、窓口になって全国100社以上の業者の中から条件にあう業者の見積もりを取ってくれます。
不動産の一括査定サービスと同じように、一度に複数の業者に査定の依頼ができるのですが、リースバックに特化しているのが特徴です。全ての不動産会社がリースバックを扱っている訳ではないので、対応できる業者を探す手間も省けます。
家まもルーノは、上場企業、個人投資家を含む100社以上と提携しています。専門のコンシェルジュに要望を伝えれば、最大で10社まで同時に査定依頼をしてくれます。 複数の業者を比べれば、より良い条件のリースバックを選べます。あとで「もっと高く売れたかも」と後悔しないためにも、「家まもルーノ」はおすすめです。リースバック専門コンシェルジュ【家まもルーノ】
まとめ
- リースバックの買取相場は市場価格の60%から80%
- リースバックの年間家賃相場は買取価格の10%
- リースバックでも複数の業者の見積もりを取って比較しましょう
- 条件の良い業者でかつ信頼のおける業者を選びましょう