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プロパンガスの自由化とは?何が変わるの?

2020年3月22日

悩んでいる人
プロパンガスの自由化ってなに?何が変わるの?

という疑問に答えます。

この記事を読むと分かる事

  • プロパンガスの自由化って何?
  • ガスの自由化で何が変わるの?
  • ガス自由化のメリットとデメリット
  • プロパンガスを切り替える方法

 

ガスの自由化と聞いても、ピンと来ない方がほとんどだと思います。
というのも、ガスも電気や水道と同じく公共料金で、国が管理している会社のみが供給しているというイメージが定着しているからでしょう。

ガス会社について考えるのは、引っ越したり家を購入した時だけで、毎月ガス代がもっと安くなれば良いな〜と思いながらも、自分にできることは節約だけと思っていませんでしたか?

しかし実際は、プロパンガスでも都市ガスでも、ご自宅のガス料金を下げるために会社や料金プランを選ぶことが可能です。
都市ガス自由化に伴って、ガス会社の価格競争や付加サービスにバリエーションが出てきており、消費者が自分にあったお得なサービスを選べる時代になりました。

そこでこの記事では、「ガスの自由化とは何か」「私たちの生活にどんな影響があるのか」「プロパンガスを切り替えるにはどうしたら良いか」をご紹介します。

 

ガスの自由化とは?

ガスの自由化とは、簡単に言うと「消費者が自由にガス会社を選べる」ことです。

以前は、住んでいる地域によってガス会社が決められており、各家庭で選ぶことができませんでした。
東京ガスや大阪ガスなど、国の認可を受けた都市ガス会社に担当地域が割り当てられており、そこの地域に住む人は自動的に担当ガス会社と契約する必要がありました。
さらにそれらのガス会社は、国から小売料金の規制が課せられていたので、会社独自の値段設定を行うこともできませんでした。

実質、1社しか存在しないという状況です。
ガス会社側は競争相手がいないので、値段を下げる必要もサービスを向上する必要もありませんし、消費者側も選べない以上、価格やサービスを比較検討する意味がなかったのです。

しかし、2017年4月1日に都市ガスが自由化されたことにより、多くの会社がガス業界に新規参入し、顧客獲得のために価格やサービスにオリジナリティーを出しています。
そして私たち消費者は、住んでいる地域に関係なく、より安く、より良いサービスを提供しているガス会社を自分達で選んで利用することが可能になりました。

 

自由化されたのは都市ガス

2017年4月1日から自由化されたのは、都市ガスだけです。

こ時点で頭の中に??マークが付いた方もいらっしゃると思いますので、まず最初にガスの種類をおさらいしたいと思います。

一般家庭が使用できるガスは3種類あります。ガス管を通して各家庭に供給される「都市ガス」、70戸以上の団地やマンションにガス管を通じて供給される「簡易ガス」、そしてガスボンベに詰められた状態で各家庭に届けられる「プロパンガス(LPガス)」です。

大きく分けると、ガス管を使用するタイプかガスボンベかに分かれます。

今回自由化されたのは、ガス管を使用するタイプの「都市ガス」と「簡易ガス」で、「簡易ガス」も含めて「都市ガス」と呼ばれています。

都市ガスで有名なのは、東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガスで、大手4社と言われていますが、他にも全国で200社ほどの都市ガス会社が存在しています。

ところで、基本的な質問ですが、ご自宅が都市ガスかプロパンガスかご存知でしょうか?

戸建ての場合は、ガスボンベが外に設置されていればプロパンガスとわかりやすいのですが、アパートなどで分かりにくい場合は、使っているガスコンロの側面に貼られているステッカーを見ると、都市ガスもしくはLPガスと書かれています。

または、ガスコンロとガス栓を繋いでいるゴムホースの色で見分けることもできます。都市ガスの場合は薄いピンク色(白に見える場合もある)で、プロパンガスの場合はオレンジ色をしています。

都市ガスの自由化は、ご自宅が都市ガスであれプロパンガスであれ影響を受けますので、まずはご自宅がどちらのタイプか確認していただいて、引き続き記事をお読みいただければと思います。

 

プロパンガスはもともと自由市場

2017年4月1日から自由化されたのは、都市ガスのみと聞くと、プロパンガスはまだ自由化されていないのかと思ってしまいがちですが、実は、プロパンガスはもともと自由化されています。

プロパンガス(LPガス)は、1950年代から薪や炭に変わる燃料として日本の一般家庭に普及していきました。
普及するにつれ消費者による事故が増えたので、正しい運営管理を目的とした「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」が1967年に制定されました。
この法律は、あくまでもプロパンガスを販売するために事業許可がいることや、適正に管理するための規制が設けられただけで、販売料金や地域ごとのガス会社の特定も定められていません。

つまり、プロパンガスは自由市場のままで、プロパンガス会社は、会社ごとに料金を設定でき、消費者は自由に会社を選ぶことがもともと可能だったのです。

え!知らなかった・・・
自由市場だと、少しでもお客さんを獲得するために価格競争やサービスのアピールが行われるはずなのに・・・プロパンガス会社のは見たことも聞いたこともないような・・・と感じた方は間違っていません。

プロパンガス業界には、同業者同士で価格競争をせず、お客さんの取り合いもしないという暗黙のルールが長く存在してきました。
単価の公表や宣伝を一切行なわずに、プロパンガス業界内で決めた不透明な価格を、まるで公共料金のように消費者に適用してしてきたのです。

ですから、言われるがまま高いガス代を払っていたり、選べることを知らずにサービスの悪い会社と契約を続けてきたプロパンガス利用者が多いのです。

しかし都市ガスの自由化に伴い、プロパンガス業界も不透明なままではいかなくなってきています。

次に都市ガスの自由化でどんな変化が見られるか、私たちの生活にどんな影響を及ぼすかについて考えたいと思います。

 

ガスの自由化で何が変わるの?

都市ガスの自由化によってもたらされる変化は、3つほどあります。

まず一つ目は、「ガス会社が増える」ことです。今まで200社ほどの都市ガス会社によって独占されていた市場が、2017年4月1日の法改正によって解放されたので、登録を受けた起業が新規参入出来るようになりました。

実際、東京電力や関西伝両区などの大手電力会社や石油会社が参入しています。

二つ目は、「ガス料金が会社ごとに異なる」ことです。
法改正に伴い、国が制定していた小売料金もなくなったので、各ガス会社ごとに料金を決めることができるようになりました。
新規参入した電力会社は、電気料金とガス料金をセットにした、従来の料金より3%〜5%ほど安くなるプランなども発表しています。

三つ目は、「ガス会社を選べる」ことです。
都市ガスの場合は、地域ごとに決められていた会社と契約するしかありませんでしたが、2017年4月1日以降は、住んでいる場所に関係なく、消費者が自分で都市ガス会社を選んで契約できるようになりました。
さらに、都市ガスの自由化をきっかけに、プロパンガスも選べることを知った人が多いのではないでしょうか。
今までガス会社を選ぶという感覚がなかった私達消費者が、「ガスは自分で選べる」という認識を持ったことが一番大きな変化かもしれません。

ではこれらの大きな変化は、私達の生活にどんな影響を与えるのでしょうか。
都市ガス自由化でもたらされるメリットとデメリットの両方を考えてみたいと思います。

 

ガス自由化のメリット

都市ガスが自由化されて、私達の生活に良い影響を与えている3つのメリットを考えてみましょう。

 

ガス料金が安くなる

競争のない独占市場だと、料金を下げるよりは引き上げる傾向になってしまうのが世の常で、残念ながらガス業界でも長年そのような状態でした。

日本で使用されるガスの大部分は海外から輸入されているので、ガス会社は価格よりも安定性を重視して、リスクがない国とのみ取引したり、十分に輸送コストをかけても採算が見込める価格設定をしてきました。

しかし新規参入のガス会社が増えたことにより、より安く仕入れて、販売価格を下げることが求められるようになりました。

さらに、国による小売料金の制定もなくなり、新たな都市ガス会社が、お得な料金プランや明快な単価説明を始めたことによって、今まで横並びで保っていた価格設定が崩れ、業界全体として料金の見直しをせざるを得なくなっています。

現段階では、電力会社ほど価格競争は起きてはいませんが、自由化によって確実にガス料金が下がる仕組みが出来上がったのは大きなメリットです。

 

サービスが向上する

ガス会社もライバルができたことによって、その会社にしかない売りを作ったり、他社と差をつけるサービスの提供に尽力し始めました。

先ほども少しご紹介しましたが、ガス業界に参入した電力会社は、電気代とガス代をセットにして割り引いたり、ポイントを付与したりするサービスを始めています。
他にも、ガス機器が交渉した場合に、対象機械であれば最大50万円まで無料で修理を行うサービスを提供している会社もあります。

消費者は、ガス料金にそれほど差がないなら、少しでもサービスの良い会社にしようと誰でも思いますよね。
さらに、サービスの向上は消費者の安心や満足に繋がりますので、これも大事なメリットです。

 

好きなガス会社を選べる

繰り返しになりますが、ガス自由化でもたらされる最大のメリットは、消費者がガス会社を選べるようになったことです。
全体的にガス料金が下がったり、サービスが向上するのも嬉しいですが、ガス会社主導から消費者主導へ切り替わったのは素晴らしい成果でしょう。

今まで使用していたガス会社をやめて、自分が一番好き、もしくはお得になると感じる会社やプランに切り替えることができるのです。
ぜひこの機会に、それぞれのガス会社の特徴を調べて、ご自身に合う会社を見直すことをお勧めします。

 

ガス自由化のデメリット

何事も、メリットがあればデメリットもあります。ガス自由化に伴う2つのデメリットをこれからご紹介します。

 

自由化の恩恵を受けられる人と受けられない人の差が生じる

都市ガスはガス管を通して配給されますので、一般的に、人口が密集した都市部に集中しています。
新規参入のガス会社も、既存のガス管を使用してガスを供給するので、現段階でガス管が通っている地域にしかサービスを提供することができません。
ですから、ガス管が配置されていない場所では、2017年4月1日以降も都市ガスと契約することはできません。

さらに、新規参入の会社は、利益を見込める大都市にのみ参入するケースが多く、ガス管が通っていたとしても、今まで契約しているガス会社としか契約できない地域も生まれてきます。
ガス会社を選べるようになったはずが、自宅のある地域が一社しかカバーしていないので、実質選択肢がないというケースです。

今後ガス導管の整備が進み、都市ガスの供給範囲は広がることは期待できますが、人口の少ない場所や田舎まで行き渡ることを期待するのは現実的ではありません。
ですから、恩恵を受ける人が限定されてしまうのです。

 

ガス料金が変動する

企業間の価格競争や単価の透明化により、ガス料金が下がるというメリットについて考えましたが、燃料の高騰や国際問題など、企業間の問題を超えた自体が生じたら料金が逆に上がることもあり得ます。

今までのガス業界は、公共性が優先されていたので、ガス料金も一定の価格を維持していましたが、自由化されるとある意味保護が解かれた状態になりますので、世の中の動きがダイレクトにガス料金に影響を与えます。

自由を得ると責任も増えるとよく言われますが、ガス料金に関しても、お得な会社を選ぶ自由が与えられた代わりに、価格が高騰しても自己責任で対処しなければならないということになるわけです。

このように、私達の日常生活に大きな影響及ぼすガスだからこそ、メリットデメリットをしっかり把握しておくことは大切ですね。

 

プロパンガスへの影響は?

都市ガスの自由化は、プロパンガス会社やプロパンガス利用者にも大きな影響を与えています。

価格やプランの透明化、適正価格への引き下げ、サービスの向上がプロパン業界にも求められるようになったのです。

都市ガス料金の透明性を持ち始めたことによって、プロパンガスの消費者も自宅の価格設定が適切かどうか気にするようになり、納得いかない場合は業者と交渉したり、他の会社に切り替えるという選択肢を考え始めました。

消費者が「ガス会社を切り替える」という発想を持ったことで、今までのような業者間の暗黙のルールが全く通用しなくなったのです。

より消費者目線に立ったサービスを提供するようになった都市ガスと比較されることも増え、否が応でも料金やサービスの見直しをしなければならなくなりました。

このような影響は消費者にとって嬉しいものですが、「では良いプロパンガス会社を見つけるにはどうしたらいいの?どうやって切り替えたらいいの?」という新たな疑問も湧いてきますよね。

そこで、ここからはプロパンガスを切り替える方法をご紹介します。

 

プロパンガスを切り替える方法とは?

新しい会社を探したり、切り替え手続きが面倒なので、気になりながらも現状のままの方も多いかと思います。
行動を始めるには、全体の流れと、注意するべき所や業者に任せられることを把握することが大切ですので、ここでプロパンガスを切り替えるための6つのステップを簡単にご紹介します。

 

  1. 現在の契約内容を確認する。
  2. 比較サイトを使って、切り替え先のガス会社を探す。
  3. 自宅に来てもらい、見積もりを出してもらう。
  4. 納得できたら契約し、旧ガス会社と解約手続きをする。
  5. ガスボンベやメーターの調整。
  6. 切り替え工事・運用開始。

 

step
1
現在の契約内容を確認する

まずは現状を知らないと比較しようがありませんので、新しい会社を探し始める前に、契約書や検針表を見て、今の契約内容(基本料金・従量単価・違約金の有無)をしっかりと把握してください。

 

step
2
比較サイトを使って、切り替え先のガス会社を探す

次に、新しいガス会社を探し始めます。

正直、20,000社もあるプロパンガス会社から、自力で自分にあった会社を見つけるのは大変です。
なぜなら、長年プロパンガス業界にあったお客を取り合わないという暗黙のルールの影響で、料金や対応エリア、利用者の声や評判をを社のホームページにのせている会社は非常に少ないからです。

でも、諦めないでください。

プロパンガス比較サイトを利用することによって、複数の会社の料金プランやサービス内容を比較検討することができます。
無料の比較サイト自体が何種類かありますし、自宅の郵便番号とプロパンガスの検針票の情報を入力するだけという簡単な情報入力だけで自分にあったガス会社を知ることができます。

ココがポイント

このステップ1と2は、消費者自身が行動しないといけない頑張り所ですが、契約書さえ手元にあれば必要な情報は大抵載っていますし、比較サイトへの入力も簡単でお金もかからないので、やり始めるとそれほど手間はかかりません。

 

step
3
自宅に来てもらい、見積もりを出してもらう

新しく契約したいと思う会社を見つけたら、比較サイトに乗せられている方法で連絡を取り、自宅に来てもらう手配を整えます。
ご自宅の様子を見てもらい、実際いくらかかるのか、プロによる最終的な見積もりを出してもらいます。
自宅に来るガス会社さんの雰囲気や、社風なども一緒にチェックすることができるでしょう。

 

step
4
納得できたら契約し、旧ガス会社と解約手続きをする

新しい会社の見積もりや契約内容、対応の仕方などに納得でき、切り替える方が良いと確信したら契約します。
最後の最後まで気を抜かず、契約書を隅々まで読んで、内容をしっかりと確認してからサインしてください。

新しい会社と契約した後に、今まで利用していた会社との解約手続きに移ります。
解約手続きは、自分で行うこともできますが、新しい会社が代行して行うのが一般的です。
代行してもらう場合は、委任状を契約書と同時に記入します。
委任状の記入も契約書同様、細部までよく確認して、後々トラブルにならないようにしましょう。

 

step
5
ガスボンベやメーターの調整

一般家庭で使用しているガスボンベやメーターは、プロパンガス会社の所有物なので、会社を切り替えることに伴い取り替えられます。
毎日使用し、絶対になくては困るものだけに、撤去の日時や方法などについて事前の調整が欠かせません。
委任状で解約代行を頼んでいる場合は、このステップはガス会社同士で行ってくれ、消費者さんが関わることはまずありません。

 

step
6
切り替え工事・運用開始

調整が終わり、古いガス器具を撤去し、新しい物を設置する最終段階です。
解約した会社と新しい会社がそれぞれ来訪し、撤去や設置を行う場合もありますし、新しい会社のみが来て両方の作業を行うこともあります。
どちらの場合も、30分〜1時間で切り替え工事は終了し、新しい会社によってテストが行われます。
安全性や正常運行が確認されたら、ステップ終了、つまり新しいプロパンガス会社に完全に切り替えられたことになります。

 

プロパンガス切り替えのポイント

ステップ3以降は、新しいプロパンガス会社とのやりとりに入りますが、選択権は消費者にあることを忘れずに、焦らずよく確認しながら進めていきましょう。

実際に新しい会社と契約することになったら、旧会社との解約やガス供給設備の切り替えなどステップ4〜6にあたる所は、委任状を書けばガス会社同士で行ってくれます。

このように、ステップ1〜3の現状より良い会社を選ぶことさえ完了すれば、あとは信頼できる新しい会社にお任せできるので、身構えずに切り替えを検討してみてください。

 

まとめ

  • 自由化されたのは都市ガスでプロパンガスはもともと自由市場
  • ガス自由化はサービス向上のきっかけになる
  • プロパンガスもサービス競争が始まる
  • 今はプロパンガス業者を変えるチャンス

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