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コロナが不動産へ与える影響は?今後はどうなる?【最新情報から将来を予測】

2020年10月6日

悩んでいる人
コロナで不動産価格はどうなるの?

 

こんな疑問に答えます。

 

この記事を読むと分かる事

  • 今、コロナが不動産に与えている影響とは?
  • コロナは今後不動産価格にどんな影響を与えるのか
  • 現在の不動産価格を正確に把握する方法とは?

 

現在、世界中で新型コロナウィルスの感染が広がっています。日本では、欧米のような都市のロックダウンまでは実施されていませんが、飲食店の営業自粛など、様々な経済活動が制限されています。

多くの会社で、感染防止のため、テレワークでの在宅勤務を行うようになっています。個々の生活の中でも、マスクの着用や、密になる状況を避けるなど、いわゆる「新しい生活様式」を実践する事を強いられています。

このように、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、私たちの日々の生活は大きな影響を受けています。ですから、当然経済や不動産への影響も大きいと考えられます。

 

この記事では、コロナが不動産に与えている影響と、今後不動産価格がどうなるかの見通しについて、データに基づいた解説をしていきます。

 

モトキさん
この記事を書いている私モトキは、不動産会社を10年ほど経営していました。このメディアでは、その知識と経験に基づいた「暮らしと不動産に役立つ情報」を発信しています。

 

今コロナが不動産価格に与えている影響は?

  • 不動産の取引件数は減ったが、今のところ価格はほとんど変化していない

 

 

モトキさん
公益財団法人東日本不動産流通機構が発表した、2020年8月度の不動産流通市場の動向についてのデータを見てみましょう。

 

2020年8月 首都圏中古マンションの動向

まず、首都圏中古マンションの成約件数と、成約㎡単価の動向です。

 

2020年8月 首都圏中古マンション
成約件数 3,053件 前年同月比 +18.2%
成約㎡単価 54.85万円 前年同月比 +1.8%
新規登録件数 14,069件 前年同月比 -13.3%
在庫件数 42,731件 前年同月比 -11.3%
新規登録㎡単価 57.04万円 前年同月比 -0.2%
在庫㎡単価 59.87万円 前年同月比 +0.7%

参照:東日本不動産流通機構

 

首都圏の中古マンションは、成約㎡単価も成約件数も上がっている事がわかると思います。

では、過去1年分のデータも見てみましょう。

 

過去1年の首都圏中古マンションの動向

 

ココがポイント

2020年の3月から6月頃まで成約件数がかなり減少している事が分かります。一方、成約㎡単価はほとんど変化していません。

 

2020年8月 首都圏中古戸建の動向

次に、首都圏の中古戸建の成約件数と成約価格の動向です。

 

2020年8月 首都圏中古戸建
成約件数 1,175件 前年同月比 +21.8%
成約価格 3,216万円 前年同月比 +6.1%
新規登録件数 4,750件 前年同月比 -16.9%
在庫件数 20,113件 前年同月比 -8.8%
新規登録価格 3,801万円 前年同月比 +4.3%
在庫価格 4,000万円 前年同月比 +1.0%

参照:東日本不動産流通機構

 

中古戸建も、2020年8月は成約件数、価格共に例年以上となっています。

では、過去1年分のデータを見てみましょう。

 

過去1年の首都圏中古戸建の動向

 

ココがポイント

中古戸建も2020年3月から6月頃まで成約件数がかなり減っていました。

成約価格も下がっていますが、これは単価ではなく、取引された不動産の価格が下がったという事です。

 

これまでのコロナ渦での不動産価格の動向をまとめると?

  • 自粛期間に取引件数は減っていたが、8月は回復している
  • 不動産価格に今のところ大きな変化はない

 

自粛期間に取引件数は減っていたが8月は回復している

過去一年分のデータを見てみると、取引件数が、中古マンションも戸建も共に3月以降大幅に減っているのが分かります。この時期は自治体からの外出自粛要請があった時期に一致します。

外出自粛によって、物件を見に行く人自体が減っていましたし、不動産業者も営業を自粛したり時短営業をしていたので、取引件数が減るのも当然と言えるでしょう。

逆に、8月には取引件数が大幅に増えています。これは、自粛期間中に購入したかった顧客層が自粛解除のタイミングで動いたものと考えられます。前年同月比が増えているのは、例年8月は不動産があまり動かない時期だからです。

 

不動産価格に今のところ大きな変化はない

中古マンションは、㎡単価でもほとんど変化は見られていません。

戸建については、成約件数が少なかった3月から5月の間は平均して成約価格が10%ほど下がっていますが、これは単価ではなく、成約した価格の平均値なので、これをもって不動産価格全体が下落しているとは言えません。8月に入ってから、中古戸建の成約価格も前年同月比で増加しています。

 

ココがポイント

首都圏の不動産取引価格を分析する限り、今のところ不動産価格に大きな変化は出ていないとみて良いでしょう。

 

不動産価格指数はどうなっている?

次に、「不動産価格指数」も確認してみましょう。「不動産価格指数」は国土交通省が公表している指標です。

この指標は、実際の取引価格の情報をもとに、物件の立地や特性などによる影響を除いて不動産の価格を指数化したもので、不動産価格の動向を知る上で参考になります。

 

2020年6月の不動産価格指数
住宅総合指数 112.7
対前月比 -0.9%
前年同月比 -1.1%

 

2020年6月の指数は、前年同月と比べて若干下がっているという状況です。

それでは、過去一年分の不動産価格指数の推移も見てみましょう。

 

過去一年分の不動産価格指数の動向

 

ココがポイント

2020年6月は対前月、対前年比では多少下がっているものの、コロナ渦が始まってからの期間で不動産価格指数に大きな変化は出ていません。

 

不動産価格指数について、現在の状況を俯瞰的に見るために、もう少し長いスパンでみてみましょう。

2008年以降の不動産価格指数をグラフ化したものが以下です。

 

不動産価格指数グラフ

参照:国土交通省

 

さらに詳しく

マンションの価格だけ、大幅に上昇している事が分かると思います。これは2013年頃からアベノミクスによる金融緩和によってお金が不動産市場に流れ込んできた影響と考えられます。

 

不動産価格指数もコロナ渦での変化はない

表やグラフでみた通り、コロナ渦が始まってから不動産価格指数が大きく下がったという事はありません。むしろ首都圏のマンション価格は2013年以降高騰している状況です。

 

モトキさん
不動産価格指数は多少の上下は常にあるものの、コロナでの変化は今のところ見て取れません。

 

コロナによって今後不動産価格はどうなる?

では、今後不動産価格はどのように動くのでしょうか?

現時点では、以下のように予想できます。

  • 居住用不動産の価格はすぐには大きく変わらない
  • 長期的には不動産価格への影響は必ずある
  • 首都圏の新築マンションの価格は下落する可能性あり

 

居住用不動産の価格はすぐには大きく変わらない

まず、不動産価格を語る上で、住宅の価格とビルなどの商業用の不動産の価格については分けて考える必要があります。

 

現在、コロナの影響で都心の飲食店など、経営が厳しくなっているところも多いと聞きます。

飲食店などは、営業を続けていないと家賃などの固定費を支払う事ができなくなります。特に都心は家賃が高いので、営業自粛による売り上げダウンは致命傷になり得ます。そして、すでに都心の商業地では、テナントの空きが増えているとの事です。

 

居住用不動産の需要はコロナでもなくならない

一方、居住用の不動産については需要がすぐに無くなる事はありません。

それは、賃貸にしても分譲にしても、人は必ず住む場所を必要とするからです。ですから住宅用の不動産は、マンション、戸建に限らず、すぐに価格が上下する事はありません。

 

ココがポイント

銀座の一等地の地価が上がったり下がったりしても、私たちの家の隣の空き地の価格がすぐに上下する訳ではないのです。

 

居住用不動産の価格決定要因は?

むしろ、居住用不動産の価格には、もっと小さな範囲での事柄が影響を与えます。

 

例えば、人口が増えている地域なら、家を買いたいという需要も大きいと考えられます。そのような地域で利便性の高いエリアなどは人気があり、売りに出る不動産の数も限られるでしょう。そのような状況であれば、需要と供給のバランスで不動産の価格は上がります。

他にも、同じ中古マンションの中でたくさんの部屋が売りに出ていれば競争が働き価格が下がる事でしょう。

 

モトキさん
このような、いわゆるミクロな要因の方が居住用不動産の価格に与える影響は大きいです。

 

ココがポイント

居住用不動産の価格は、その不動産固有の原因からの影響の方が大きく、相対的にコロナの影響は小さい場合が多い

 

長期的には不動産価格への影響は必ずある

とは言え、コロナウィルスの感染拡大がこのまま続けば、少なからず経済全体に影響を及ぼしてくるはずです。

景気が悪くなれば、当然不動産の価格は下がってきます。

 

不動産業者の業績悪化が及ぼす影響は?

景気の悪化に伴ってまず考えられるのは、不動産業者の業績悪化です。

 

(株)帝国データーバンクが発表した「新型コロナウィルス感染症に対する企業の意識調査」(2020年7月)によると、不動産業者の中で、新型コロナウィルス感染症により「マイナスの影響がある」と回答したは85%でした。その内、「すでにマイナスの影響が出ている」と回答したのが71.5%、「今後マイナスの影響が見込まれる」と回答したのが13.5%でした。

 

この調査での「マイナスの影響」というのが、どの程度数字に現れているものなのかは分かりませんが、少なくとも多くの不動産業者が肌感覚で経済状況の悪化を感じているという事です。

 

新築マンションの価格下落はあり得る

では、不動産業者の業績が悪化し続けるとどのような事が起こる可能性があるでしょうか?

直接的な影響としては、不動産の在庫を処分する業者が出てくるという事です。

現在、新築マンションの多くは大手のデベロッパーが販売しています。首都圏の新築マンションは、大手7社が46%のシェア(2018年)を持っています。この寡占状態が、現在のマンション価格の高騰の一因とも言われています。

ですが、逆に考えれば残りの54%は中小のデベロッパーが販売しているという事です。

中小のデベロッパーは、大手と違って経営状態が悪くなれば在庫を長い期間抱えている事ができません。そうなると在庫を整理するために、安い価格で投げ売りする業者も出てくる可能性があります。リーマンショックの時には実際にそのような事が起こりました。

 

ですから、今後首都圏の新築マンションの価格は下がっていく可能性が十分にあります。

 

さらに詳しく

コロナ渦とリーマンショックでは、不況の原因は全く異なりますが、個々のデベロッパーの業績が悪化すれば、生じる結果は同じになる可能性があります。

 

大手のデベロッパーのマンション価格も注視

大手のデベロッパーは経営体力があるので景気の悪化に伴って、在庫を投げ売りするような必要はありません。とは言え、現在のコロナの状況は、新築マンション販売にとっては大きなマイナスとなっています。なぜなら新築マンションは、モデルルームを作って人を集める販売方法が主流だからです。

この方法では、現地に人が来なければ当然売る事ができません。現に販売活動ができないために、当初の予定よりも販売開始を遅らせている現場が増えています。

 

この事は2019年5月の首都圏(1都3県)新築マンション発売戸数が前年同月比で82.2%マイナスの393戸となった事から分かります。この数字は、単月の発売戸数としては、1973年の調査開始以来で最少の結果です。

 

販売期間が長引くほどデベロッパーの利益は減ってしまいます。

さらに大手の総合不動産業者は、マンション販売以外にも収益があるので強いとも言えますが、オフィスビルなどの分野で業績が悪化する可能性も捨てきれません。

 

何れにしても、今後新築マンションの価格が下落していく要因はいくつかあるという事です。新築マンションの価格が下がれば、自ずと中古のマンションの価格も下がっていく可能性があります。

 

中古マンションなどの住宅価格の下落は限定的

新築マンションの価格が下がれば、それに伴って中古の価格も下がっていきます。日本はまだ新築思考がつよく、新築と中古の価格がほとんど変わらなければ新築を選ぶ人の方が多いからです。

そう考えると、今後住宅価格は下がって行きそうな気もしますが、住宅価格を維持、または上げるような要因もあります。

その一つが国の政策です。

不動産取引は、日本の景気に大きな影響を与えるので、国はどうにかして活性化させたいと考えています。それで、今後もそのための施策が行われていく事でしょう。

例えば、今までも行われてきた以下のような施策です。

 

  • 金融緩和によって住宅ローンを借りやすくする
  • 住宅ローン減税などの税負担を軽くする
  • 住まい給付金などの補助金

 

これらの施策はどれも、国が住宅の取得などの不動産取引を活性化させるために行ってきたもので、今後も継続される事が考えられます。

 

これらの施策により、住宅購入の需要が高まれば、不動産価格が下支えされます。それで、今後コロナの影響で住宅価格が下がっても、一時的であり大幅に下がる事はないと考えられます。

 

モトキさん
減税や給付金など、今後どんな政策が決定されるか注視していきましょう。

 

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自分の不動産の現在価格を知るには?

コロナウィルス感染拡大に伴って、今不動産の価格がどのように推移しているのか、また今後の見通しについて解説しました。

 

居住用不動産の価格は、今後下落の可能性がありますが、限定的という見通しです。

 

でも、不動産を持っておられる方が気になっているのは、果たして自分の物件の価格は下がってるのか?それとも上がってるのか?

不動産を買おうとお考えの方は、自分の買いたいエリアの物件の価格は今後上がるのか、下がるのか、という事だと思います。

その見通しによって、売る時期や買うタイミングを考えようとお考えのことでしょう。

 

あなたの不動産価格を知るには査定が必要

不動産の価格に影響を及ぼす事柄は、今まで考えてきたような、経済の大きな流れ以外にもたくさんあります。

むしろ、そのような広い範囲に影響を与えるような事柄よりも、もっと身近な、その不動産に直接関係する事柄の方が大きな影響を与えると言えます。

例えば、その地域で売りに出ている物件の数であるとか、その地域で安い新築マンションが売りに出たとか、そのような事が価格に与える影響の方が大きいのです。

 

このような地域限定ではあるものの、あなたの不動産売買に大きな影響を与える事柄は、実際に不動産の査定をしてみなければはっきりとした事はわかりません。

不動産を持っておられる方なら不動産会社に査定をしてもらう事、不動産をこれから買おうとお考えの方は、売りに出ている物件情報を注意して見て価格の変化を感じるしかありません。

 

不動産の価格を査定する方法はこちらの記事で詳しく解説していますのでよろしければご覧ください。

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査定は一括査定を利用しましょう

自分が持っている不動産の、今の正確な価格を知るには、実際に不動産会社に査定をしてもらうしかありません。

 

でも、「不動産会社に相談したら、すぐに売らなければいけなくなるんじゃないか?」とか「いますぐに売るわけじゃないし」と考えて査定するのを躊躇する方も多い事でしょう。

 

確かに、一度査定依頼をすると不動産会社から営業を受けることになります。それで、「まだ売るつもりはない」「現在の価格だげ知りたい」ということなら、不動産一括査定サイトを利用するのがおすすめです。

 

なぜなら、不動産一括査定サイトを利用する8割の人はすぐには売らない人だからです。ですから、不動産会社もその事を分かった上で対応してくれます。

 

ただ、一点注意して頂きたいのですが、「将来も全く売る可能性がない」という方は、一括査定サイトだとしても査定依頼をするのは避けましょう。不動産会社の、そしてあなたの時間と労力も無駄にしてしまうだけです。

 

ココがおすすめ

もし、将来少しでも売る可能性があって、現在の価格が知りたいということなら、一括査定サイトは大変便利なツールです。無料で、しかも複数社の査定をまとめて取ることによって、現在の正確な価格を知る事ができるからです。

 

一括査定サイトで査定依頼をする際の注意点

  • 電話連絡がいやな場合はその事を事前に書いておく
  • 訪問査定が嫌な場合は机上査定のみ依頼する

 

もし「電話での連絡をして欲しくない」という希望があれば、その旨を希望条件などに記入しておきましょう。また、訪問の査定を受けないのであれば「机上での査定のみ希望」という事も、希望条件なのどの欄に必ず記載しましょう。

 

おすすめの査定サイトは「イエウール」です。イエウールの場合は、ご依頼の理由を「価格によって売却を検討したいから」とし、
査定方法を「限られた物件情報で査定したい 机上査定」としてみてください。

 

ココに注意

査定をしてくれた不動産屋を無下にするのでなく、情報提供など定期的にしてもらえるようにしましょう。将来本当に売却する際に、そのような不動産会社は必ずあなたの役に立つはずです。

 

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まとめ

 

  • コロナ渦でも今のところ不動産価格に影響は出ていない
  • 今後は新築マンションを初め価格が下落する可能性がある
  • 中古マンションや戸建などの価格は下落しても限定的

 

最後までお読み頂きありがとうございました。この記事の内容が少しでもあなたの不動産取引の役に立てば幸いです。

モトキ

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