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兄弟で土地を相続したらどうする?【分け方や税金の知識を解説】

悩んでいる人
親が亡くなって兄弟で土地を相続したのですが、遺産はどうやって分けたら良い?税金はかかるの?

 

こんな疑問に答えます。

 

この記事を読むと分かる事

  • 兄弟で土地を相続した時にするべき事がわかります
  • 兄弟で土地を相続した時の分け方がわかります
  • 兄弟で土地を相続した時の税金についてわかります

 

モトキさん
この記事を書いている私モトキは、不動産会社を10年ほど運営していました。その知識と経験に基づいて暮らしと不動産に関する有益な情報を発信しています。

 

兄弟で土地を相続すると、どうやって分けたら良いのだろうかと悩むかもしれませんね。

現金や預金であれば、配分の割合だけ決まってしまえば、分けるのは簡単です。もちろん、その配分の割合を決めるのも難しいわけですが・・・

土地の相続となると、配分の割合だけでなく、どうやって分けるかのかも問題になります。

仲の良い兄弟でも、いざ相続となると、なかなか皆が納得する分け方をするのは難しいものです。まして、仲があまり良くなかったり、関係が疎遠だったりすると「相続」が「争族」にもなりかねません。

この記事では、兄弟で土地を相続した場合に、参考になる情報を解説していきます。

ココがポイント

この記事では、主に親などが亡くなり、その子供たちが兄弟で相続する場合について解説します。亡くなった人の兄弟が相続する場合ではありません。

 

兄弟で土地を相続した時にするべき事は?

 

まず初めに、兄弟で土地を相続した時にするべき事柄と、その順序について解説します。

 

  1. 【相続発生】
  2. 【書類収集】戸籍謄本などの書類を収集して相続人を確定
  3. 【遺産分割協議】相続人間で話し合い「遺産分割協議書」を作成
  4. 【相続登記申請】話し合った内容に沿って相続登記をする

 

相続後の手続きについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。

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兄弟で相続した時の基本は?

 

兄弟で相続をした場合の、基本的な決まり事を解説します。

まずは、法律が定めている事を踏まえた上で、どのように土地を兄弟間で分けていくのかを考えていきましょう。

 

法定相続人とは?

民法では、相続が発生した場合に誰が相続人になるのかを定めています。この法律で定められた相続人の事を「法定相続人」と呼びます。

法定相続人には、順位と法定相続分が決められています。

 

亡くなった人から見て、以下の順番で相続していきます。

順位 属性
常に 配偶者
第1順位 子供(直系卑属)
第2順位 親(直系尊属)
第3順位 兄弟姉妹

配偶者は常に法定相続人になります。他の相続人は、順位が上位の法定相続人がいる場合には、法定相続人になる事ができません。

 

法定相続分とは?

相続人は、相続順位に応じで順番に相続をしていきますが、民法は法定相続人が相続する割合の目安を定めています。それが法定相続分です。

法定相続分は以下です。

 

【亡くなった人に配偶者がいる場合】

法定相続人 配偶者の法定相続分
配偶者と子供(直系卑属) 2分の1
配偶者と親(直系尊属) 3分の2
配偶者と兄弟姉妹 4分の3

 

【亡くなった人に配偶者がいない場合】

法定相続人 法定相続分
子供のみ(直系卑属) 人数で均等に分割

 

 

子供が相続人の場合は兄弟全員が相続人

親が亡くなって、その子供たちが兄弟で相続人となる場合、相続人は兄弟全員になります。
兄弟のうち誰かが「相続放棄」した場合、または「相続人の廃除」をされた場合には、その人は相続人ではなくなります。

 

相続放棄とは?

相続人の誰かが相続放棄をした場合、遺産分割をする際には、その相続人は最初からいなかったものとして扱います。

 

相続人の廃除とは?

被相続人が、相続人のうちの誰かを相続人にしたくない正当な理由がある場合に、自分で家庭裁判所に申し立てをするか、遺言書によってその人を相続人から除く事ができます。この場合でも、その子供は代襲相続によって法定相続分を相続する事ができます。

 

兄弟間の法定相続分は平等

親の財産を子供たちが相続する場合、兄弟の間での法定相続分は皆同じです。とは言え、親と同居していた子供や、親の近くに住んで世話をよくしていた子供もいれば、住まいも遠く少し疎遠だった子供もいる事でしょう。

それで、遺産を均等に分割するのは、平等ではないと感じる場合もあります。そのような場合は、兄弟間で話し合って遺産を分割する割合を決める事ができます。

それが、遺産分割協議です。遺産の分割は「法定相続分」通りである必要はありません。「法定相続分」はあくまで相続分の目安を示すものです。分割割合は相続人同士で話し合って決める事ができるのです。

 

遺産分割協議には期限はあるの?

遺産分割協議には法律上の期限はありませんが、相続税の申告期限である、相続から10ヶ月以内には必ず終わらせましょう。理由は、税金が安くなる様々な控除が受けられなくなるからです。

 

遺言書がある場合は?

法的に有効な遺言がある場合には、基本的にはその内容に沿って遺産を分割していくことになりますが、相続人全員の同意があれば、遺言書の内容に関係なく遺産分割協議をする事ができます。

 

兄弟で土地を相続した時の分け方は?

 

相続財産を分ける割合は、兄弟間で話し合うとして、ここから、相続した土地を兄弟間で「分ける方法」について考えましょう。

遺産の分け方は、大きく分けて3種類あります。

 

  • 現物分割
  • 換価分割
  • 代償分割

 

それぞれの分割方法について解説します。

 

現物分割

現物分割は、遺産を換金したりせずに、そのまま分けていく方法です。

例えば、遺産がいくつかある場合であれば、長男は土地、次男は預金というように分けていきます。土地そのものを現物分割する方法は、分筆をしてそれぞれの部分を相続する方法です。

 

分筆とは?

登記上1つの土地を複数に分割して登記をする事です。

土地が広く、分割しても十分利用価値があるのであれば、分筆による現物分割も有効です。分割すると、土地があまりにも小さくなり過ぎてしまったり、道路に接していない土地ができてしまうのであれば避けたほうが良いでしょう。

 

現物分割が向いている場合

  • 土地が大きくて分割しても利用価値が高い
  • 土地以外にも現金などがあり分割しやすい
  • 完全に均等に分割しなくても相続人皆が納得できる

 

換価分割

換価分割は、遺産をお金に変えてから分け合う方法です。遺産が土地であれば、売ってお金にしてから、決めていた割合で分けます。換価分割をすれば、遺産を公平に分ける事ができます。

 

換価分割が向いている場合

  • 遺産を平等に分けたい
  • 土地を誰も利用するつもりがない
  • 遺産に現金が少なく不動産が多い

 

換価分割の注意点

土地を売る事になるため、譲渡益が出た場合には所得税と住民税が発生する可能性があります。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、よろしければご覧ください。

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代償分割

代償分割とは、共同の相続人のうちの誰かが遺産を取得して、他の相続人に代償金を与える方法です。

例えば、1つの土地を兄弟で相続したとして、長男が土地を全て取得し、他の兄弟に対して相続分の金銭を支払うというような方法です。

 

代償分割が向いている場合

  • 土地を売らずに手元に残したい
  • 土地を相続人の1人がすでに利用している

 

代償分割の注意点

土地を相続する相続人には、代償金を支払える資金力が必要です。また代償をするためには、その土地を売らずに価格を評価する必要があります。相続人皆がその評価額に納得している必要があります。皆が納得した評価額でなければ、支払う代償金を決める事ができません。

 

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相続した土地を共有にしておくのは?

 

親の遺産を子供たちが兄弟で相続した場合、遺産分割協議をしないと法定相続分でそれぞれが相続した事になります。

例えば、親が亡くなって、その子供が3人で土地を相続したとします。法定相続をすると、相続人がそれぞれ土地を3分の1ずつ相続した事になります。そのまま分割をせずに、それぞれの共有持分を3分の1として登記をする事もできます。

遺産分割協議がまとまらない場合など、このような状態で登記をする事があります。また、将来土地を売却して換価分割をする予定で、とりあえず現段階では共有で登記しておこうという事もあります。

 

相続した土地の共有はおすすめできない

このように、相続した土地を共有状態で持っておくことは、あまりお勧めできません。なぜなら、兄弟が共有で土地を所有していく事には、少なからずリスクと不便が伴うからです。

 

固定資産税の支払い

土地を所有していると、所有者には固定資産税の支払い義務が発生します。共有状態の土地では、共有者の全員が納税義務者になります。しかし役所は親切に、共有者それぞれに各々の分の固定資産税を請求したりしません。代表者を決めて代表者にまとめて請求してくるのです。

もちろん、法律上は共有者全員が支払う義務があるのですが、手続き上、代表者がまとめて払う事になります。誰かがまとめて支払って後は兄弟間で清算をしなければなりません。

一年に一回精算するという決め事をしておけば、さほど苦にはならないかもしれませんが、兄弟同士があまり親しくないなどの事情があると、そのような小さな事もストレスやトラブルの原因になるかもしれません。

 

土地の処分には共有者の同意が必要

共有している土地を売るためには、共有者全員の同意が必要になります。共有者の1人でも売却に反対していると、土地を売る事はできなくなります。

共有している土地を貸すなどして利用する場合にも、持分の過半数の同意が必要になります。

共有している土地の処分は、単独で所有している土地と比べて何かと自由度が減ってしまうという事です。

 

ココに注意

自分の持分については、他の共有者の同意が無くても自由に売却をする事ができます。共有者の1人が持分を売却してしまうと、新たな第三者が共有関係に入ってきてしまう事になります。

 

さらに相続が発生する可能性

土地を兄弟間で共有したままにしておくと、兄弟の内の誰かが亡くなって、相続がさらに発生する可能性があります。そうなると、共有者の中に関係の遠い人間が入ってきてしまう事も考えられます。

兄弟の子供、つまり他の兄弟から見て甥っ子や姪っ子であればまだ良いかもしれませんが、もっと遠い関係性の相続人がいる場合もあります。そうなると、コミュニケーションの面や、意見をまとめる上で問題が出てくるかもしれません。

 

ココがポイント

相続が発生したら、その時にきちんと遺産を分けて決着させておく事は、将来のトラブル防止にも大切と言えるでしょう。

 

兄弟で土地を相続した時の税金

 

兄弟で土地を相続した時に関係してくる税金は、以下の2つです。

  1. 相続したときに発生する相続税
  2. 土地を売った時に発生する所得税・住民税

 

どちらの税金も、必ず発生する訳ではありません。以下の場合にのみ発生します。

  • 相続税は、相続税の基礎控除をオーバーした場合
  • 所得税と住民税は、相続した土地を売り利益が出た場合

 

相続税について詳しくはこちらの記事で解説しています。

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相続税を節税できる特例

兄弟で土地を相続した場合で、相続税の節税のために適用できる特例があります。それは「小規模宅地等の特例」です。

小規模宅地の特例を適用できれば、相続税を計算する際に、土地の評価額を最大で8割減額する事ができます。

小規模宅地の特例は、相続した土地と、相続する人によって、適用できるかどうかが変わります。

 

対象 内容
土地 被相続人の自宅の土地や事業で使っていた土地で200から400㎡分のみ
相続人 配偶者、亡くなった人と同居していた相続人、自分の家を持っていない相続人

 

相続した土地を分ける時には、この特例を適用できるような仕方で分けると無駄に税金を払わずに済みます。

適用できるかどうかがわからない場合は、税理士または最寄りの税務署へ確認してみましょう。

 

この制度について、詳しくは国税庁のHPをご覧ください。

No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)

 

まとめ

 

  • 兄弟で土地を相続したら遺産分割協議をする
  • 相続した土地の分け方は3パターン
  • 共有状態で土地を持っておくのは避けたほうが良い
  • 分け方によって節税のための特例を適用できる

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