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離婚したら共有不動産の名義は変更できるの?

2020年3月26日

悩んでいる人
離婚した後、共有名義の不動産の名義変更をしたいんだけどできますか?

こんな疑問に答えます。

この記事を読むと分かる事

  • 離婚による共有不動産の名義変更はできるの?
  • 共有名義の不動産の名義変更に必要な書類は?
  • 共有名義の不動産を名義変更する際にかかる税金は?
  • 共有名義の不動産を名義変更する時の流れとは?

モトキさん
この記事を書いている宅建士のモトキは、店長兼経営者として10年ほど不動産会社を運営していました。このメディアでは暮らしと不動産に役立つ情報を発信しています。

 

離婚による財産分与とは?

離婚をする事になった場合、夫婦と相手の関係を解消するだけでなく、これまで夫婦が築いてきた財産を清算して分ける事になります。これが財産分与です。

財産分与の対象となる物は、例えば不動産、預貯金などのお金、車、株などの有価証券、生命保険、退職金や年金なども含まれます。これらは二人が結婚している間に共同して築いた財産となります。

妻が専業主婦だったとしても、夫が働いて稼げたのは妻の協力によるものなので、これらは夫婦の共有の財産となります。

逆に、結婚前から持っていた財産や結婚後に親などから相続した財産については、共同して築いた財産ではありませんので、財産分与の対象とはなりません。

財産分与の内容は離婚と同時に決めておく事が大切です。離婚の際のごたごたや忙しさで、きちんと決めずに別れてしまうケースもありますが、時間が経ってから話し合うのはさらに難しくなります。

財産分与の請求は離婚した時から2年間という制限がありますので、先延ばしにせずに決めておくようにしましょう。

財産分与の内容を決定したら、必ず「離婚協議書」や「財産分与契約書」と呼ばれる書面にして残しておきましょう。

 

離婚による共有不動産の名義変更はできるの?

では、共有名義の不動産を財産分与で単独名義に変える場合について考えましょう。

もし当人たちが同意していて、その不動産に住宅ローンなどが残っていなければ、不動産の名義変更は決して難しくありません

不動産に住宅ローンが残っている場合についてはこちらの記事をご覧ください。

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共有不動産の名義変更の流れは以下です。

  • 財産分与協議書の作成

離婚協議によって、共有の不動産をどちらか一方の単独名義にする事が決まったなら、それを「財産分与協議書」などの書面を作成します。

  • 法務局へ登記の申請

法務局へ不動産の名義変更の登記申請をします。不動産の名義変更は、正確には所有権移転登記です。自分でも手続きはできますが、司法書士に相談して行った方が余計な手間やストレスが掛からなくて良いと思います。

 

離婚による共有不動産の名義変更に必要な書類

離婚による財産分与のための所有権移転登記に必要な書類を説明します。

 

共同で用意する書類

  • 協議離婚の場合 離婚協議書、財産分与契約書など
  • 調停離婚など場合 調停調書正本、判決正本など

 

不動産を譲り受ける人が用意する書類

  • 住民票
  • 認印

 

不動産を譲り渡す人が用意する書類

  • 権利証または登記識別情報
  • 印鑑証明書(発行から3ヶ月以内)
  • 固定資産税評価証明
  • 実印
  • 離婚の記載のある戸籍謄本

 

その他の書類

  • 住民票または戸籍の附票

不動産を譲り渡す人の住所や氏名に変更があるときには、その人の住民票や戸籍の付票など、住所移転の履歴が分かる書類が必要です。

  • 戸籍謄本

不動産を譲り渡す人に氏名に変更がある時には戸籍謄本等が必要です。

 

ポイント

必要書類を揃えたり登記手続きをするには、ある程度相手方の協力が必要になります。司法書士などに間に入ってもらいお互いに顔を合わせずに進めた方がスムーズに行く場合もあります。

相手が非協力的だったり、連絡が取れなくなっている場合には弁護士の力を借りる必要も出てくるかもしれません。

調停など裁判所が関与しての離婚の場合には、不動産を譲り渡す人の協力がなくとも、譲り受ける人が単独で所有権移転の登記申請をできる場合があります。

何れにしても、後々のトラブルを避けるためには、先延ばしにせずに、不動産の所有権移転登記まできちんと終わらせておく事が重要です。

 

共有不動産を名義変更する際の税金は?

 

  • 登録免許税

登録免許税は、不動産の登記をする際に必要になります。
税額は、固定資産税評価額の2%です。

  • 贈与税

不動産を譲り受けるのですから贈与税がかかる事を心配されるかもしれませんが、贈与税は基本的にはかかりません。

ただし、次のような場合は課税されます。

  • 譲り受けた額が、婚姻中の夫婦の協力によって得た共有財産の額よりも多すぎる場合
  • 離婚が贈与税や相続税を免れるために行われてと認められる場合

 

  • 不動産取得税

原則としてかかりません。

不動産取得税は不動産を取得した時にかかる税金ですが、夫婦の財産を清算するために、不動産の名義を変える場合には、不動産取得税はかかりません。

贈与税の場合と同じように、夫婦の共有財産の額と比べて大きすぎる額不動産を譲り受けた場合や、脱税のために離婚したと認められるような場合には、不動産取得税が課税される可能性があります。

また、共有財産の清算ではなく、慰謝料がわりに不動産を譲渡した場合などにも不動産取得税が課税される可能性があります。

  • 譲渡所得税

不動産を譲り渡した人にかかる可能性があります。

譲渡所得が発生する場合には、不動産を譲り受けた人ではなく、譲り渡した人にかかります。

譲渡所得が発生する場合とは、その不動産を買った時よりも、離婚の財産分与で譲り渡した時の方が不動産の価格が上がっている場合です。

譲渡所得が発生していると、その所得分に対して譲渡所得税がかかります。居住用の不動産の場合には、3,000万円の特別控除などを利用する事ができます。

譲渡所得の計算方法についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

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共有名義の不動産を離婚後に名義変更する時の流れ

二人が話し合いで決めていける協議離婚を前提に、名義変更をするまでの大まかな流れを解説します。

 

step
1
財産分与のための協議をする

まずは財産の一覧表を作ります。

不動産については、不動産登記事項証明書(登記簿謄本)を確認し、持分の割合、抵当権などが設定されていないか確認します。

住宅ローンなどの残債があり、抵当権が設定されている場合には手続きが簡単にはできないので注意が必要です。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

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不動産の価格を知るためには、不動産会社に査定をしてもらう必要があります。一括査定サイトを利用して複数の業者へ査定依頼をしましょう。

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1分程度で複数の不動産会社にまとめて査定依頼ができます。

 

財産が全部でどれくらいあるのかが分かったらそれを分ける方法と割合を決めます。

 

step
2
合意した内容を「離婚協議書」などの書面にする

 

step
3
離婚届を提出する

 

step
4
不動産の名義変更の申請を法務局にする

離婚協議書や必要書類を添えて、法務局に所有権移転登記申請をします。

 

ポイント

条件などの話し合いが当事者同士でもとまっているのであれば、離婚協議書の作成段階から司法書士などの専門家に依頼してきちんとした物を作成した方が後々のトラブル防止になります。

条件面の話し合いなどがこじれてまとまらない状況であれば弁護士に相談して話を進めた方が良いでしょう。

 

離婚により不動産を売却したい場合

財産分与によって得た不動産を売却する事を考えている場合、先に名義変更をして単独名義にしてから売ることもできますし、共有名義のまま売却してお金にしてから分割することもできます。

先に名義を単独にしておけば、タイミングを気にせずにゆっくり売却活動をする事ができます。

共有名義のまま売るには、名義人の協力が必ず必要になるので、先延ばしにせずに早めの売却をする必要があります。

今は共有名義のままにしておいて、将来売ろうと考えていても、相手と連絡がつかなくなるなど、状況が変化して売却が事実上難しくなる可能性もあります。

売却を考えているなら、先延ばしにせずにすぐに動く事が必要です。

不動産売却の最初の一歩は物件の価格査定です。

一括査定サイトを利用すると、複数の業者をまとめて比べる事ができて便利です。査定をした業者の中から信頼できる不動産会社を選んで売却の依頼をしましょう。

上手な不動産売却の方法についてはこちらの記事で解説していますのでよろしければご覧ください。

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まとめ

 

  • 離婚による不動産の名義変更はローン残がなく本人たちの同意があれば可能
  • 財産分与の協議は「財産分与協議書」などの書面にしておく
  • 必要があれば専門家の助けを借りて財産分与の協議をする
  • 不動産の名義変更をする場合には出来るだけ早く手続きをしておく

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