こんな疑問に答えます。
この記事を読むと分かる事
- マンションでリバースモーゲージを使えるのかが分かります
- マンションでリバースモーゲージを使える金融機関が分かります
- リバースモーゲージ以外の選択肢がわかります
今回は、マンションでのリバースモーゲージについて解説していきます。
マンションではリーバスモーゲージが使えないって聞いた事がありませんか?実際のところどうなのでしょうか?
まずこのテーマに入る前に、リバースモーゲージとは何かについて少し解説します。「もう知ってるよ!」という方は、この部分は読み飛ばして頂ければと思います。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、かなりざっくり言うと・・
- シニア向けの住宅ローンで
- 返済方法が普通の住宅ローンと違う
と言う感じです。
リバースモーゲージはシニア向けの住宅ローン
住宅を担保に組むローンという意味では、普通の住宅ローンと同じですが、リバースモーゲージは特に60歳以上の方などに向けたローンです。
通常の住宅ローンは、住宅を担保に取るものの、お金を貸せるかどうかの審査は本人の稼ぎに大きく依存しています。
それで、通常の住宅ローンの場合では、借入をする本人の年収と年齢が審査の上で重要になります。銀行は、「この人何歳まで、何年間、合計幾らぐらい稼げそうか?」というところを見ています。
そして、「万が一予定通り返済ができなくなってしまった場合には、家を売ってローンを完済してね」と言う事で、住宅に抵当権を設定して担保に取るわけです。
ところで、シニアの方は、もちろん稼ぎのある方もおられますが、安定収入と言うと年金のみと言う方も多くおられると思います。また仕事をしていたとしても年齢的に、安定して続ける事ができない可能性が高くなります。
そうすると、ほとんどの場合で個人の稼ぎに依存した住宅ローンを使って借り入れをする事ができません。
リバースモーゲージでは、借り入れする人の収入よりも、担保に取る不動産を重視します。金融機関によって異なりますが、不動産の担保評価額の50%程度まで融資をするところが多いです。
さらに詳しく
不動産の担保評価とは?
ここで言う銀行の担保評価とは、簡単に言うと、銀行が考えるその不動産の価格で、将来その不動産を売却した時に必ず確保できるであろう金額です。
リバースモーゲージは返済方法が普通の住宅ローンと違う
リバースモーゲージは返済方法が普通の住宅ローンと異なります。
普通の住宅ローンは毎月借りたお金の元本と利息を返していきます。返済期間は10年とか長ければ35年で設定します。
一方、リバースモーゲージの返済期間は基本的には終身で、毎月の支払いは利息分だけです。
元本は契約者の死亡後に、担保不動産を売って返済、または相続人が手持ちの資金で一括して返済します。
月々の返済が利息のみのため負担が少なく、自宅に住みながらまとまった資金を確保できるので、老後の資金を確保したいシニア世代に利用されているローンです。
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マンションでもリバースモーゲージを使える?
やっとここから、「マンションでもリバースモーゲージが使えるの?」というテーマに入ります。
結論から言いますと
「使えるが、かなり厳しい」
です。
「厳しい」というのは以下の様な理由からです。
- 扱う銀行はかなり少ない
- 対象となるマンションも限られる
- 融資金額が伸びない
マンションでリバースモーゲージが使いにくい理由
多くの銀行は、マンションでのリバースモーゲージを扱っていません。
なぜ多くの銀行がリバースモーゲージでマンションを避けるかというと、銀行の担保評価が土地をメインにしているからです。
では、なぜ銀行は担保評価をする際、土地の価格を重視するのでしょうか?
主な理由として、土地の価格は急激に下落する可能性が少ない事と、下落したとしてもゼロにはならないからです。
土地は、ほとんど何があっても無くなるという事がありません。つまり、将来必ずある程度の価格で売れるという、ある意味保証がある訳です。
それで、土地は担保として評価しやすい訳です。
一方マンションの場合、価値は建物がメインで、その建物は経年劣化によって価格が下がっていきます。また、マンションの土地はたくさんのマンション住民と共有しているため、単独で処分する事は不可能です。
つまり、銀行からすると、リバースモーゲージの担保として、マンションは評価しづらいという事です。
よってマンションのリバースモーゲージを扱う銀行が少ないですし、扱うとしてもかなり制限が出てきます。
ココがポイント
リバースモーゲージを使える可能性があるマンションとは?
では、リバースモーゲージを使える可能性があるマンションとはどんな物件でしょうか?
一言で言えば、資産価値が高く銀行が評価しやすいマンションです。評価の高いマンションの条件はいくつかあります。
例をいくつかあげます。
築年数が新しい
新しいマンションは、建物の価値が残っているため評価が出やすいです。築年後20年以内であれば使える可能性がグッと高まります。
利便性が良い
一般的に主要な駅から近いなど、利便性の高いマンションは価値が高くなります。駅から徒歩で10分以内なら利便性の良いマンションと言えます。また周辺にスーパーや学校などの生活環境が充実している事も評価の対象となります。
大都市圏や人口の多い地域のマンション
大都市圏のベットタウンなど、将来的にも需要が見込めそうな地域のマンションであれば、資産価値が落ちにくく銀行も評価しやすいマンションと言えます。
地盤がよく地震に強い地域や災害が少ないとされる地域のマンション
地盤の良いとされている地域なども、資産価値が下落するリスクが少なく評価されます。逆に災害が多発している地域や洪水や土砂災害などに見舞われている、見舞われる可能性が高いとされている地域はは評価が低くなります。
ココがポイント
マンションのリバースモーゲージを取り扱う金融機関
マンションで、リバースモーゲージを利用できる金融機関は少ないですが、そのいくつかを紹介します。
みずほ銀行【みずほプライムエイジ】
主な利用条件
- 年齢55歳以上
- 安定した収入がある事(年金など)
- 自宅で単身または夫婦で住んでいる方
- 対応エリア:東京・神奈川・千葉・埼玉県
- 融資金額:1,000万円から2億円以内
さらに詳しい融資の条件などは、公式HPをご覧ください。
東京スター銀行【充実人生】
主な利用条件
- 年齢55歳以上
- 年収120万円以上
- 自宅で単身または夫婦で住んでいる方
- 対応エリア 主に首都圏・関西圏・主要都市(個別判断)
- 融資金額 500万円から1億円以内
さらに詳しい融資の条件などは、公式HPをご覧ください。
住宅金融支援機構【リ・バース60】
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する住宅ローンです。
主な利用条件
- 年齢60歳以上(満50歳以上60歳未満の方はリ・バース50を利用可能)
- 年収に占める借り入れに関する年間返済額及び年間支払額の合計額の割合が
年収400万円未満の場合:30%以下
年収400万円以上の場合:35%以下
その他の融資条件は提携する金融機関によります。詳しくは公式HPをご覧ください。
リバースモーゲージを利用できない場合
マンションの場合、リバースモーゲージを扱える金融機関が少なく、かつ利用条件が厳しくなります。
仮にリバースモーゲージが利用できないとしても、他にも資金を調達する方法はあります。
家を売却する
まず、一般的な方法としては、自宅を売却し賃貸に移り住むことによって売却代金を手にする事ができます。ただし家を売ってしまえば、当然ですが、その家にそのまま住むという事はできなくなります。
家を出来るだけ高く売る方法については、こちらの記事で解説していますのでよろしければご覧ください。
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リースバック
リースバックを利用する方法もあります。リースバックとは、家を売ってその家をそのまま賃貸で借りる方法です。
家を手放すことにはなりますが、そのまま住むことにができます。ただし、家の売却代金は普通に売るよりも安くなります。
リースバックは、リバースモーゲージと違って収入や年齢の制限がありません。また、リバースモーゲージの様に借金ではないため、金利上昇による月々の返済額の上昇リスクなどがありません。
リースバックは今後、老後の資金のを調達するの方法の主流になってくるのではないでしょうか。
リースバックについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
- マンションのリバースモーゲージは可能ですが厳しいです
- リバースモーゲージを使えるマンションは限られます
- 老後の資金調達はその他の方法も検討しましょう